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今年3月で廃止になる北海道の駅5つを巡る。「日本最東端の駅」が姿を消すことに

鉄道ファン以外にも有名だった“日本最東端の駅”も廃止に

東根室駅

東根室駅

 そして、日本最東端にあるJR根室本線の東根室駅(根室駅)もこの春でその歴に幕を下ろす。ここも東滝川駅同様、住宅街にある駅で、南幌延駅のようにホームは板張りだ。  以前はここから少し離れた場所にある高校の一部の生徒が通学のために利用していたが、路線バスの利便性が良くなったことで利用者が減少。根室駅とも1.5㎞しか離れておらず、路線バスのほうが本数も多いことから存在意義を失ったようだ。  そんな東根室駅には駅舎や待合所はなく、駅前の《日本最東端の駅 ひがしねむろ》と書かれた木のオブジェの横にベンチがあるだけ。駅の反対側と結ぶ、地下道以外に雨露をしのぐ場所はなく、雨や雪の日は列車を待つ辛そうだ。
市街地にある東根室駅は、周囲に住宅街が広がっている

市街地にある東根室駅は、周囲に住宅街が広がっている

 ダイヤ改正後、新たな日本最東端の駅は根室駅に。終点なのでアクセスは便利になるが、できれば廃止という形で変更になってほしくなかった。  なお、例年だと駅の廃止については前年の秋以降に発表されることが多いが、すでにJR留萌本線が廃止に伴い、北一已―石狩沼田間の4駅が26年3月末に廃止となることが確定済み。  利用客の少ない駅、路線はまだまだ多いだけにこの流れを止めるのはやはり難しいのかもしれない。 <TEXT/高島昌俊>
―[シリーズ・駅]―
フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。
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