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大学浪人は「150万払えないなら失敗する」と東大生が断言するワケ。「お金をケチるなら浪人なんてすべきではない」

予備校に通わないと失敗のリスクが高まる

予備校に通わないと失敗リスクが高まる もちろん、予備校に通っても必ず合格するわけではありません。結局、サボる人はサボる。ですが、予備校に通ってすら勉強できない人間が、どうして自宅で浪人して合格できるでしょうか。  そもそもそうした人たちは、浪人に耐え得る精神力を持ち合わせていないのに、身を投じたケースも多い。浪人で合格する人は、努力の時間が足りなくて不合格となった人ばかり。現役で頑張れなかった人は、浪人しても頑張れません。  もちろん、宅浪でも結果を出した人はいらっしゃいます。ただ、その数は決して多くないですし、十分な才能があるケースがほとんど。「本来なら現役で合格できたのに、何かの間違いで落ちた人」ばかりです。 「予備校に通えば成功できる」のではありません。「予備校に通わないと、失敗のリスクが高まる」と私は考えています。  100万円~150万円をケチって宅浪するくらいなら、そもそも浪人なんてすべきではない。大抵の浪人生は一度失敗している以上凡人であり、特別な才能に期待するフェーズはとっくに過ぎているのです。

浪人生は「勉強だけできる贅沢」に気づくべき

 私自身、浪人を経験していますが、「浪人生」と呼ばれることに常に違和感を覚えていました。本来ならばバリバリ働ける年齢の無職の男女が、働きもせずひたすら勉強ばかりをしている。  学生といえば学生ですが、その身分は大変不安定で危うい。一刻も早く安定させなくてはならない。「何者でもないし、何者にもなれない」焦りが、いつも胸の中心で渦を巻いていた。  SNSを開けば「浪人界隈」などと名前を付けて、アカウントを運営する人がたくさんいます。受かってもいないのに「○○大学志望」を誇り、合格に関係ない模試の結果をアップして、誰も聞いていない実力を誇示したがる。  私は浪人生に友人関係は不要だと考えていますし、私自身は、学校で一人も友人を作らないどころか、誰とも話さずに勉強しました。私の通った予備校には、ほかにも10人程度の東大志望がおり、私以外は仲良くしていたようですが、私と、特待生待遇だった1名を除き全員落ちました。  友人関係が足を引っ張ったかはわかりません。ただ、私が勉強している横で談笑していた様子を思い返すと、やはり余計な人間関係の構築だったように思います。いったい何をしているのか、と思わざるを得ません。  どの業界も人材不足で悩んでいるのに、勉強だけさせてもらえる贅沢。遊びに出るなど論外で、確実に悲願を達成できるよう努力を重ねるべきでしょう。  中途半端な覚悟で浪人すると、何年も自称「受験生」を名乗っては、SNSで裸の王様をするだけの侘しい人生を送ることになるかもしれません。己の道を見失わず、一意専心できるか否かを、再度問い直す必要があるでしょう。
1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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