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「櫻井翔になりたい」現役時代“全落ち”した偏差値40の浪人生が慶応大学に合格するまで

「難関大学合格には、豊富な教育投資が不可欠」。そう思い込む方が一般的ではないでしょうか。首都圏では今日も熾烈な受験戦争が繰り広げられます。  確かに、これこそが「一般的」なルートには違いありません。ですが、必須かといえば、そうではない。「やるべきこと」さえやり切れば、どんな環境からでも進学は可能です。問題は、方法が世に広まっていないこと。独学で難関大進学を果たす秀才たちは、どのような学習法を採用しているのでしょうか。  今回は、偏差値40台の高校から一年の浪人を経て慶応義塾大学文学部に進学し、現在はYouTuber、実業家として活躍しているHiDEさんにお話を伺います。
HiDEさん

HiDEさん

勉強に興味がなかった幼少期

「小さい頃はインドア派でした。遊びに行くことも好きではなく、幼稚園にも行きたがらなかった。だからといって勉強もせず、親からも勉強に関しては何も口出しされた記憶がない。当然お受験もしませんでした」  東京23区内に生まれたHiDEさんは、のびのびと育ちました。親子ともに勉強には興味がなく、勉強しろとも言われず、大学進学を強制もされなかったそうです。  首都圏といえば受験熱が高そうですが、彼の住んでいた地域は無縁でした。まわりにも中学受験を選ぶ友人はあまりおらず、地域の公立校へ進学します。  中学校でも生活は小学校時代と変わらず。成績は5段階評価で2か3を取る程度で、落ちこぼれではなかったものの、優等生とも言えません。彼は当時の自分を「真面目に学校には通っていたものの、自習はしていなかったから、しかたない」と振り返ります。

地域の偏差値40台の高校に進学

 高校は金銭的事情から地域の公立高校を選択。偏差値40台の高校でした。 「当時の自分のコンプレックスが、『これまでなにも頑張ってこなかったこと』でした。だから入学後は、心機一転して部活動に打ち込もうと考えてバレー部に入りました。  ただ、継続して一つの物事に打ち込む経験がなかったのに、いきなり上下関係が厳しい環境には耐え切れなかった。半年程度で退部し、バイトしたり、遊んだり、適当な日々を過ごしました」  やめてからも、何回か入退部を繰り返しますが、結局定着はせず。「何かに打ち込む」ことができないまま、日々を過ごします。  この頃の成績は、学年200人強のうち、70位程度。勉強をする人が少数派だったので、「普通に授業を聞ける」だけで、相対的に上位層に食い込めたのだそうです。
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「自分は賢い」と勘違い
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1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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