更新日:2023年07月20日 10:03
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“12浪”の早大生が就活した結果…「8年生だから37歳なのに新卒」

毎年多くの受験生を集め、“私学の雄”とも称される早稲田大学。近年は現役志向が強まっているが、かつては浪人を繰り返してでも合格を目指す人が少なくなかった。田中健司さん(仮名・37歳)はその最たるもので、高校卒業後に“12浪”した末、2016年4月に30歳で早稲田大学に入学。現在は8年生で、律儀に就活を行っているとのこと。 これまでの人生を振り返ってもらった前回の記事に引き続き、今回は学生生活で起こった出来事や就活中に感じたことについて話を聞いた。
早稲田大学大隈記念講堂

早稲田大学大隈記念講堂

意外と辛くなかった12年間の浪人生活

ギネスブックに載りそうなほど長期に渡った浪人生活は、意外にも辛くはなかったという。 「宅浪続きで引きこもり状態だった時期は、ほとんど誰にも会わず他人と自分を比べる機会がなく、何も感じていなかったです。家族以外に会話する相手は、ネットの世界の人たちしかいなかったので」 12年間も浪人生活を送るとは、当初は予想だにしていなかった。 「振り返ってみると12年なんですけど、もう1年、もう1年と繰り返した結果12浪になっただけなんですよね。目の前の1年のことしか考えていなかったので、浪人中は全然苦しくなかったです。むしろ、大学に入ってから『こんなことになってしまったのか』と強く自覚するようになりました……」

就活は「37歳の新卒」として臨むわけで…

田中健司さん(仮名・37歳)

田中健司さん(仮名・37歳)

入学後は、自身の人生の特殊性を痛感させられた。 「就活をしていると『何やってるんだろう』っていう気持ちになりますね。『お前何歳だよ? 37歳で新卒です。よろしくお願いしますってあり得ないだろ』という心の声が自分の奥底から聞こえてきて、面接会場では狂おしい気持ちになります。例えば、この人事の人は自分より年下だよなとか、面接してるこの管理職の人は、話してる内容から察するに下手したら同じ歳かもな……とか」
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同級生や下級生への複雑な感情
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