雑学

「木魚を叩く技術に自信あり」なバンドマン僧侶

投手と打者の二刀流挑戦で話題の日ハム・大谷翔平選手。が、それはあくまで同じ野球という競技のなかでの話。世の中にはもっとかけ離れたジャンルでの二刀流で活躍している人たちがいる。そんな“スーパー二刀流”のすごい人々に、両立の極意を聞いてみた。マジですごいよ!

◆僧侶×ミュージシャン

児玉龍典さん

お勤めがある日のライブは入りを遅くしてもらい、翌日早いと打ち上げは不参加。「全然ロックじゃないです(笑)」

 袈裟にエレキギターという、ギャップ全開の姿で登場してくれたのが児玉龍典さん。父の跡を継いで静岡県・釣徳寺の住職を務める傍ら、インディーズながら今までにオリジナルアルバムを10作もリリースしてきているシンガー・ソングライターでもある。

「バンドを始めたきっかけは、高3のときに観たX JAPANの解散ライブ。帰りの新幹線でいきなり『バンドやろうぜ』って声をかけてきた人がいまして。袖振り合うも多生の縁と思い、彼らとビジュアル系バンドを始めたんです。ちょこっとテレビに出たこともあったんですが、そのバンドは脱退して、次に組んだのがヘビメタバンド。そっちは2年ぐらい東京でライブ活動してましたね」

 その後は「爆音で練習しても文句ひとつ出ないお寺があったおかげで自由に音楽ができた」ことへの恩返しの気持ちもあって、「お寺をお世話する立場」の僧侶になるための修行に入ることに。

「修行期間中は俗世の音楽は一切断たなくてはいけないので、バンド時代とは真逆の生活。けれど、そのおかげでお経や鐘、境内のシーンとした空気さえも音楽だと気づけました。仏教思想も音楽もあらゆるものに区別がない点では共通してますね。諸法無我ですよ。それと、お経を読むとき、片手で経典をめくりながらもう一方の手で木魚を叩く技術には、確実にドラム経験が活きています」って、マジっすか!? まあ、確かに共通する部分はあるかも。そして修行を終え、晴れて音楽活動を再開。

「以前はカツラをかぶって活動していましたが、修行後は坊主頭で着物を着て、坊さんキャラを前面に押し出しました。機材もたくさん揃えて物欲まみれに見えますけど、仏教には財を惜しむなという教えがありますから(笑)」

 自由奔放な住職、その目標は?

「いつかお堂でライブをやりたいですね。入場料はお賽銭。お寺を宗教儀式の場所だけでなく、文化の発信地にしていきたいんです」

【児玉龍典さん】
静岡県・釣徳寺の3代目住職。31歳。自室は録音スタジオ状態で自作曲を聴きつつ酒を飲むのが趣味

― 投手兼打者どころの騒ぎじゃない![スーパー二刀流](驚)列伝【6】 ―




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