旅先で出会う“ご当地グルメ自販機”の魅力
自販機大国ニッポンでは街中のみならず、山奥の僻地でもそれに出合うことができる。マニアに再評価されるレトロ系自販機から注目の災害対策型やタッチパネル式の最先端自販機まで「深遠なる自販機の世界」へようこそ!
◆ご当地系フード自販機
“そこに行かなければ買えない”ご当地グルメを扱っている自販機も、全国各地にある。
「麺類の自販機でも、東日本と西日本でダシが違うのは当たり前。香川県に行けばさぬきうどんの自販機がありますし、名古屋だったらきしめんです。このように、ありきたりの自販機に見えても、意外とご当地色が強いものなんです。旅行先でこうした自販機を探してみるのも面白いです」(変わり種自販機紹介サイト「山田屋」管理人のnom氏)
というわけで、東京は秋葉原。
「秋葉原のチチブデンキ脇にある自販機コーナーには、おでん缶を売っています。ほかにもラーメンやパンの缶詰などが並んでいますね。食事をする時間とカネを惜しむアキバ系オタクには重宝されています。今や海外の観光客も訪れる名物になりました」(同)
また、北海道にはいかめしの自販機もあったという。
「サービスエリアで売っていましたが、味はバッチリだし、海産物のおいしい北海道ならでは。再販を望むフードですね」(同)
何もB級グルメだけではない。酒どころ新潟の越後湯沢駅には、利き酒の自販機なるものがある。お金を入れれば複数の銘柄の日本酒を少しずつ楽しめる。日本酒好きにはたまらない自販機だ。
全国各地にあるご当地自販機。“ご当地ブーム”が続けば、新たなご当地自販機が登場する可能性もある。自販機で味わうご当地グルメ旅も面白そうだ。
<一度は訪れたい? ご当地自販機>
●おでん缶(秋葉原ほか)
「牛すじ大根入り」と「つみれ大根入り」の2種類がある(1缶・300円)。具材も豊富で意外と美味
●日本酒の利き酒(越後湯沢駅構内)
県内95の酒蔵から約120種類の銘酒が揃う「ぽんしゅ館」利き酒コーナーでは、500円で5杯分試飲できる
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=573748
●いかめし(北海道)
’06年より、道央自動車道の砂川サービスエリア(上下線)で発売していた函館名物のいかめし。残念ながら現在は販売していないが、復活を求む声多し
●納豆(茨城)
本場水戸のだるま納豆の自販機は、納豆だけではなく、納豆菓子や納豆せっけんなど納豆グッズを約20種類扱う。所在地はJAひたちなか津田農産物直売所
●クッキー(神奈川)
湘南限定のクッキー「湘南クッキー」を100~300円前後で販売している。ずらりとクッキーの自販機が並ぶ様子は壮観。湘南地域に7か所の販売所がある
●手羽先(愛知)
珍味を扱う昭和48年創業のオオニシでは、名鉄名古屋駅ホームの自販機で「若鳥の手羽」や「とり皮」を100円で販売(でもオオニシ自体は尾道の会社)
●醤油・もろみ(兵庫)
たつの市の醤油醸造所・カネヰ醤油の前で、醤油(500ml・800円)、もろみ(300ml・600円)を販売。コーヒーなど普通のドリンクと並んで売っている
●和風だし(広島)
二反田醤油が、焼きあご(とびうお)と昆布からとった濃縮だし「だし道楽」を販売(500ml・650円)。広島県のほか、福岡県など12か所に13台を設置
【nom氏】
高校時代にグーテンバーガーを探す旅をして以来の自販機マニアで、メディアにも自販機研究家として登場。『ノッポさんと行く昭和のスキマ探訪』では自販機編を監修。サイト「山田屋」 http://www3.famille.ne.jp/~nom/
― [自販機]偏愛(ラブ)紀行をしてみた【2】 ―
『ノッポさんと行く昭和のスキマ探訪 自販機編』 “ノッポさん”こと高見のっぽをナレーターに迎え、昭和生まれの懐かしくて珍しい物を紹介していくシリーズ |
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