コピペどころじゃない!? 今だから言える卒論の悪行告白
小保方晴子さんの、博士論文での冒頭20Pに亘る「コピペ疑惑」が問題になっている。小保方さんの博士論文とボンクラ学生たちの卒業論文では、世に与える影響は比べものにならないとはいえ、我が身を振り返ると声高に責められないという人も多いのではないだろうか。ということで、卒業して年月も経った今だからこそ言える「卒論での悪行」を集めてみた。
◆専門外の教授を逆指名!
「悪行というほどでもないんですが……。学生が所属学科内の教授であれば自由に指導教官を選べるシステムを逆手に取って、あえて自分が選んだテーマには詳しくない、専門外の教授を指導教官に希望しました。社会学科で、東京郊外の変遷がテーマだったので、本来なら都市社会学専門の教授に師事すべきだったんですが、政治社会学専門の教授を選んだんです。専門外だから迂闊なことを言ってボロが出たらまずいと思ったのか、指導の際も『都市論は詳しくないのでよくわかんないんですよね』『多分問題ないです!』『完璧です!』と完全スルー。評価もAで、楽勝でした(笑)」(32歳・広告)
その機転を、論文の執筆そのものに生かすことはできなかったのだろうか……。しかし、こんなのはまだかわいいほうだ。
◆コピペ未満! 図表はすべてブランクで提出
「商学部で広告マーケティングのゼミだったんですけど、グラフをエクセルで作り直すのがめんどくさくて、ほとんどネットに落ちてたものをコピペしました。出典を書けば問題なかったんですけど、コピペを繰り返してるうちに引用元がわからなくなってしまったので引用元の記載は一切なし。挙句最後はあわててプリントアウトして製本、提出したから気付かなかったんですが、後で見返してみたらプリンタが読み込めない画像形式だったらしくて、グラフ部分はすべてブランク、右上に小さな×マークがついている状態でした……。卒論提出後の口頭試問の際に教授に指摘されて、顔面蒼白。こりゃ終わったと思ったんですが、就職も決まってたので、苦笑しながら教授は単位をくれました(笑)。『コピペするならちゃんとコピペしなさい!』て怒られましたけどね」(29歳・保険)
コピペにちゃんとも何もあったもんじゃないはずだが……。
◆博士論文ならぬ白紙論文を提出!
まさかの「白紙論文」を提出したというツワモノも!
「提出期限三日前になっても一文字も書いてなかったので、こりゃもう無理だと思って『どう考えても間に合わないから留年します、すいません』と教授にメールしたんです。そしたら教授が『とりあえず白紙でいいからコピー用紙50枚くらい持っていって製本屋に製本してもらえ! それで扉にタイトルだけ書いて学部事務所に提出しろ!』と返事をくれて。卒論を提出したかどうかのチェックは学部事務所の管轄で、教授に直接提出するわけではないんですよ。提出期限は12月10日だったんですけど、そこから担当教授による口頭試問までは2か月くらい間が空くんです。学部事務所は中身をチェックするわけではなくて、あくまで製本されたものを提出したかどうかしか見ない。だから、『とりあえず学部事務所に提出したという履歴だけ残して、口頭試問がある2月までに中身を絶対書き上げろ!』と、2か月の猶予をくれたんです。バレたら教授だって処罰を受けるかもしれないのに猶予をくれるなんて……と感動して、そこから2か月で必死に書いて口頭試問には間に合わせました(笑)」
期せずして、迫真の論文となったということか。
内容や方法はさておき学士号を取得したのはお見事だが、学士号なんて結局処世力の証でしかないのかと思うと虚しさを禁じ得ない。
<取材・文/マッキーナ>
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ