自分の今の給料じゃ絶対に買えっこない超高級車を仕事で乗りまわしていると、いつの間にか「あのクルマはイマイチだ」、「なぜあれに乗れないんだ」と心の中に闇が。当欄担当も5年目ぐらいですが、まるで一流自動車評論家気取りで批評。不満タラタラだった自分を恥じるばかりです……。お招きいただいた日本自動車輸入組合(JAIA)様に感謝!(担当K)
MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu
◆あのスーパーカーには乗れませんでしたが、今年もJAIAにお招きいただきました!【後編】
今年もやってきた日本自動車輸入組合様の大試乗会。あらゆる輸入車に乗り放題。
前編では、「ランボルギーニ アヴェンタドールLP700-4」には乗れなかったものの「アウディ RS6 Avant」に試乗、衝撃を受けたのだった。
⇒【前編】「アウディ4リッターV8直噴ツインターボ560馬力でワープ!!」
https://nikkan-spa.jp/606804
担当K:僕はジャガーFタイプV8に感動しました。
MJ:あれも凄かった。なにしろ音がいい!
イケ:カッコも最高でしょう。
K:あんないい音がするなんて、ひょっとしてフェラーリともいい勝負では?
MJ:いい勝負どころか、俺の458イタリアより上だよ。アクセルを全開にすると、『ベリベリベリベリ!』って、爆竹が超速で破裂してるような凄い音。気持ち良すぎて笑っちまったよ!!
K:あれで1250万円って、安くないですか? 買えませんけど。
MJ:激安だね。カタチが似てるフェラーリ・カリフォルニアの半額だもん。しかも10年待てば、300万円台まで下がるかもしれん
イケ:20年待てば50万円くらいになりませんかね?
MJ:う~ん、30年かな。
K:MJさんは何がイチオシなんですか?
MJ:俺はもちろん、マセラティ・ギブリだよ!
K:えっ!? あれのどこがいいんですか?
イケ:正直あんまりカッコ良くないし、走りもちょっと期待外れだったような……。
MJ:そこがいいんだよ! 微妙にダメな感じがたまらなくイタリアン。お洒落じゃないか!
K:あ、あれがイタリアンなんだ~。
MJ:イタリア車がみんなフェラーリみたいに至高だったら世の中つまらん! マセラティは本来没落貴族。ダメなところがステキなんだよ!
K:MJさんが昔乗ってたマセラティって、いくらでしたっけ?
MJ:88万円だよ!
イケ:50万円くらいなら僕も買えるんですけど……。
MJ:ギブリなら20年後!
【結論】
どんなに高価で素晴らしいクルマも、数十年たてば2ケタ万円台に下がってくる。あきらめずに待てば海路の日和あり。ただしフェラーリやランボルギーニは、どんなに待っても半額以下にはならないので限界ローンで
●ジャガー F-TYPE V8 CONVERTIBLE(1250万円)
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=607237
フェラーリか?と思わせるステキなデザインは、エンブレムがなければ、ジャガーだと気づきません。特にケツがスバラシイ! アクセル全開にすると轟くバリバリ音は、まるで雷が落ちたよう。笑うしかありません。子どもの学費でカネがかかる10年後に300万円台で買うには、今より5段階偉くなるか、カリスマ講師にでもなるしかない
●マセラティ ギブリS Q4(1010万円)
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=606821
マセラティとして久しぶりのV6ターボエンジン車! グランツゥーリズモなどに搭載のフェラーリ製V8に比べ、官能性がまるで低いと評判は悪いけど、俺が昔乗ってたビトルボマセラティに比べたら天国ッス! 人気がないので値落ちが速そうなのもイイ。10年後に200万円を切ったところをすかさずゲットだ。内装は十分エロいぜ!
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『
そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『
首都高速の謎』『
高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中