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90年代の中古ベンツ2台生活。W140とW202の維持費やトラブルは?

 クルマ好きの腕時計投資家の斉藤由貴生です。  私は現在、1996年製のメルセデス・ベンツSクラス(W140)と、1998年製のCクラス(W202)の2台を所有しています。W140は約1年半、W202は約半年間乗っているのですが、今回はこの2台の維持費などを中心にお伝えしたいと思います。
ヤングクラシックベンツ

筆者が所有する2台のヤングクラシックベンツ

中古で買って50万円かけて整備したSクラスのその後…

 W140のことを前回お伝えしたのは昨年8月のことですが、その際50万円以上かけて整備したということをご報告しました。その整備から早1年が経過したわけですが、この間どんなことがあったかというと、結論からいえばほぼ何もありませんでした。今に至るまで大きな整備をするといったことはなく快調に乗れている状態です。  しかし、トラブルが一切なかったわけではありませんでした。
メルセデス・ベンツ S500L

メルセデス・ベンツ S500L(W140)1996年製 S500L。現走行距離:約8万km。購入時の状態:ワンオーナー、ディーラーで車検を実施されていた

トラブルその1 ぶつけられた…  1つ目のトラブルですが、これはクルマのせいではありません。ぶつけられてしまったのです。  片側2車線道路で私が信号待ちをしている際、左車線に違法駐車のトラックがいたのですが、そのトラックと右側車線の私の間をすり抜けようとしたクルマが私のW140の左ミラーを直撃。  私はぶつけられる前から、車内のミラー越しに、いやな動きをするクルマを確認できたため、本当は対処したかったのですが、前にも後ろにもクルマがいる状態でどうにもならず……。そのクルマは、トラックの後ろでしばらく迷ったように止まった後、そのまま前に向かってきたのです。そしてそれなりのスピードで私の横を通過。同時に「バーン」という音とともに、ミラーに接触したのです。  すかさず、私は相手に停車してもらい、ぶつけられた箇所を確認。幸いミラーだけで済んだため、車体の被害はない状態でした。  クルマ好きとしては、塗装もオリジナルが重要だと考えるため、ぶつけられてしまった場合、たとえ綺麗に直せたとしてもオリジナル塗装を失うのは嫌なのですが、今回の被害はミラー部分のみ。ミラーはプラスチック塗装ですから、オリジナルでなくても許容できるため不幸中の幸いだったと言えます。  私は、なぜか4年に一度ぐらいの頻度でぶつけられるのですが、そのいずれも私が停車中。「なんでこんなところでぶつけてくるの?」という被害を受けるのですが、まさかW140でも被害に遭うとは思いませんでした。  その際、ミラーはすぐに直せると思ったのですが、ヤングクラシック世代ならではの面倒さが発覚しました。部品が製造中止となっており、新品が入手できないのです。そのため、私はいつもお世話になっている整備工場へ連絡。結果的に直ったからよかったのですが、ディーラーだと対処が難しい案件だったでしょう。
W140

いい整備工場との出会いは、古いクルマを維持するうえでは欠かせません

トラブルその2 スイッチ不良  もう1つのトラブルが、ライトスイッチが回らなくなるという不具合です。ライトが点かないため、夜間に走行できなくて不便しましたが、これはスイッチ交換ですぐに解決。費用は2万円ぐらいで済みましたが、「こんなところがダメになるのか」というように、日本車ではありえないトラブルだったと言えます。  私がこのW140を買ってから約1年半の走行距離は約1万km。W202を買うまでは1年1万キロ以上の使用頻度でしたが、大きなトラブルはありませんでした。ですから、この1年での整備費用は2万円程度。オイルなど消耗品の交換費用を併せても10万円以下で余裕で収まりました。
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Cクラスでは想定外の出費が
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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