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「4分で運動不足解消」と話題のタバタ式トレーニング。実践者が語る効果とは?

運動不足が4分(※)のトレーニングで解消できる」――。
「4分で運動不足解消」と話題のタバタ式、実践者が語る効果とは?

photo by geralt(CC0 Public Domain)

 日本発ながら、日本よりもまず海外のフィットネス業界でブームになり、日本にも逆輸入された「タバタ式トレーニング」。 「20秒の強度の高い運動+10秒の休憩」を8回繰り返すだけという、一見手頃な感じもあって近年は日本でも非常に関心が高まっている。  今までは、ネット上の情報はやや不確かなものが多かったが、このたび、この「20秒+10秒の運動」を運動生理学の面から研究し、効果の科学的な実証を行った立命館大学の田畑泉教授自らが解説書を刊行したこともあり、今後ますますブレイクが予想される。  そこで気になってくるのは、実際の効果である。一体どのような効果が出るのか?  実際にトレーニングに取り入れた人の話を聞いてみた。 ⇒【写真】はコチラ nikkan-spa.jp/?attachment_id=902063
田畑泉教授(右)と伊藤さつき選手(中)

田畑泉教授(右)と伊藤さつき選手(中)。写真は田畑教授提供

 スキーのモーグルで、ワールドカップを始めとする国際大会で活躍している伊藤さつき選手もタバタ式トレーニングを取り入れた一人だ。 「2年前の春から普段のトレーニングにタバタ式を取り入れて今もオフシーズンはタバタ式トレーニングを週2~3回のペースで行っています。タバタ式を取り入れてから、練習中に疲れなくなったり、スキーで滑っているときも集中力が持続するようになりました。実践前は、試合中に辛くなってくると心が折れてしまうときもありましたが、タバタトレーニングをしていると、身体ももちろんですが、心の粘り強さも他の選手に負けないようになりました」  ウインドサーフィンでオリンピックナショナルチームにも選抜されたプロウインドサーファーの板庇雄馬さんも同じように疲れなくなったと語る。
「こんなに効率のよいエクササイズはない」という板庇さん

「こんなに効率のよいエクササイズはない」という板庇さん

「初めてタバタトレーニングを聞いた時は、すごく簡単だし楽そうだと思いました。でも、やってみたら想像を超えた疲労で歩けなかったくらいです。週2~3回で14 週間ほど実践しましたが、階段の昇り降りや軽く走った時の心拍数の上がりが少なくなりました。競技では基礎的な体力が向上したので成績が安定するようになりました」  そう語る板庇さんは、自身のブログでは、効果があるがゆえに「みんなに取り入れて欲しくないです(笑)」とライバルには教えたくない本音を覗かせていた。  もちろん、アスリートだけではない。  立命館大学の職員である岡本伸也さんは、田畑ゼミが行ったタバタ式トレーニングの公開実験に参加した結果、如実に効果が出たという。 「週2~3回で8週間行いました。その結果、持久力を示す数値の最大酸素摂取量は6%近く向上しました。それと、嬉しかったのは体重が減ったことです。田畑先生曰く、タバタ式トレーニングと体重の減少にはっきりした因果関係は見出だせないそうなんですが、トレーニング終了直後に1kg程度減り、食生活自体はまったく変わらなかったのに半年後には体脂肪率で1.5%、体重は4kg減っていました。タバタ式の実施により基礎代謝が上がったのか、体力が付いたおかげで自然と活動量が上がったのか、タバタ式の副次的な効果でした」  まとめるとこういうことになる。 ●心肺機能が向上し、疲れにくくなる。 ●持久力の鍵となる最大酸素摂取量が上がる。 ●瞬発力の鍵となる最大酸素借が上がる。 ●基礎体力が向上し、活動量が上がる。 ●集中力の持続やここぞというときの粘り強さがつく。 ●上記の結果、代謝が上がるため長期的に見ると痩せる。  そして、タバタ式トレーニングの実践者は、短時間でありながら短期間で効果が出ることに一様に驚くという。 「タバタプロトコルは、とても辛いトレーニングですが、確実に自分の身体も心肺機能も変わるので、効率がよく面白いトレーニングです」(伊藤さん) 「今までの自分を変えるチャンス!健康のためでも、スポーツためでも3分20秒のエクセサイズ!こんな効率の良いエクセサイズは他にはないと思いますので是非試して今までの自分との違いを実感して下さい」(板庇さん) 「ウォーミングアップと着替えも含めて30分あればできるので気軽にできるところが良い点です。実際にやってみて思ったのは、チームでやったほうが楽しいということ。アフター5に職場の仲間で集まって30分汗を流すなんていう楽しみ方もできると思います」(岡本さん)  なお、田畑教授の著書『究極の科学的トレーニング タバタ式トレーニング』では、田畑教授による理論解説と、タバタ式理論に基づくエクササイズを紹介。また、上記の証言以外にも、金メダリストの清水宏保選手や、UFCで活躍する総合格闘家の川尻達也選手が効果や実践方法に役立つ助言をしている。 <文/日刊SPA!取材班> (※)ウォーミングアップとクールダウンを入れて30分弱必要。強度が高いトレーニングなので、必ずウォーミングアップとクールダウンをすること。また、高血圧の人や心臓疾患のある方は医師にまず相談してから実践してください。
究極の科学的肉体改造メソッド タバタ式トレーニング

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