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筋トレ初心者にはほぼ知られていない「正しいトレーニング」3つの新常識

 新型コロナウイルスが5類に移行し、生活様式が以前の日常に戻った今、コロナ太りを解消しようと躍起になっている人も多いだろう。だが、トレーニングや食事、休息を正しく行わなければ、効果はなかなか得られない。多くの人が勘違いしているポイントとその解決策を、トレーニングのプロに聞いた。

がむしゃらに運動しても効果は期待できない!

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写真はイメージです(以下同じ)

トレーニングや食事、休息のよくある勘違いを教えてくれたのは、パーソナルジムINTO9で年間約2000件のレッスンをこなすトレーナーの岡田直樹氏。 「トレーニングの勘違いで多いのが、ただがむしゃらにトレーニングしてしまう人。肉体疲労や精神疲労にフォーカスするあまり、実際には消費カロリーがちゃんと設定されていなかったり、脂肪燃焼が狙えていなかったりします。  たとえば、10回深くスクワットするのと、50回浅くスクワットするのでは、後者のほうが運動をした気になりますが、前者のほうがしっかり筋肉がつきますし、痩せられます。さらに、正しいフォームで運動をするのも大事。個人で正しいフォームを習得したいなら、YouTubeなどで検索して真似するのがオススメです」  さらに岡田氏は、体質を考慮したうえで運動するのも重要だと補足する。 「がんばりすぎちゃう人はなかなか筋肉が大きくならない傾向があります。トレーニングの強度が上がってしまうと、運動をしても筋肉がつきにくいので、筋肉を大きくしたいならがんばりすぎないほうがいい。  一方、太りやすい人は傾向として強度がなかなか上がりにくいです。トレーニングを行うときは、ちょっとつらいなと思うくらいがんばったほうがいいでしょう」

新常識①「正しく運動すれば“部分痩せ”を実現できる」

 お腹を引っ込ませたい、腕や足をスリムに見せたいといった“部分痩せ”も、勘違いしている人が多いという。 「そもそも、腹筋したらお腹の脂肪だけ落ちますというのは、生物学的に起こり得ません。部分痩せを実現させるためには、引き締めたい箇所の運動に加えて、全体的に脂肪を燃焼させる運動をしないと効果がないからです。  ですので、消費カロリーの多い全身運動をしたうえで、部分痩せしたい部位の筋トレを行うようにしてください。ただし、ふくらはぎは運動の回数を多くしたほうが、お尻は重たい負荷をかけたほうが引き締まりやすいというように、部位によって正しい筋トレ方法は異なります。効率的に部分痩せをしたいなら、トレーナーに指導してもらうのが確実です」
INTO9

岡田直樹氏。チーフトレーナー/骨格診断アナリストとして活躍。年間約2000件のレッスンをこなしながら、初心者から競技者まで幅広くトレーニング指導を行っている

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休息時間はトレーニングの内容に合わせて変える
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