ケン・シャムロックがWWEと3年契約――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第247回(1997年編)
ポール・ヘイメンとECWの主力メンバーがゲスト出場した2.24“マンデーナイト・ロウ”マンハッタン大会のもうひとつのビッグ・サプライズは、“格闘家”ケン・シャムロックの出現だった。
シャムロックはこの日の午後、コネティカット州スタンフォードのタイタンタワー(WWE本社ビル=当時)でWWEと3年契約を交わし、弁護士立ち会いのもとで契約書にサインした。
契約内容は3年間の専属選手契約と契約満了時からさらに2年間のオプショナル契約。初回契約から3年後にWWEがシャムロックを必要とした場合、自動的に契約が更新されるというアグリーメント(覚書)も交わされた。
だから、この時点でシャムロックはすでにWWE所属選手になっていたが、ビンス・マクマホンとジェリー“ザ・キング”ローラーの実況&解説コンビによるコメントはなぜか「UFCのスーパースター、ケン・シャムロックさんが“ロウ”を観戦に来てくれました」という契約締結の事実を隠したよそよそしいものだった。
シャムロックとWWEのネゴシエーションはひじょうにあわただしかった。シャムロックの代理人がWWEと同時進行で契約交渉をすすめていたとされる新日本プロレスは、この5日まえの2月19日に記者会見を開き、4.12東京ドーム大会の開催を発表。メインイベントとして橋本真也対シャムロックのIWGPヘビー級選手権がおこなわれることを正式にアナウンスした。
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