第1回将棋電王戦の一日を振り返る【その2】 ドワンゴ会長・川上量生「かけがえのないニッチ」
―[第1回将棋電王戦の一日を振り返る]―
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しばらくは静かな戦いが続くことが予想されたため、控え室に姿を現した株式会社ドワンゴの川上量生会長に話をうかがった。ドワンゴは、今回の将棋電王戦に主催として名を連ねており、この1年ほど前から「ニコニコ生放送」で将棋の公式配信を数多く手がけている。
――将棋の配信を始めたきっかけは?
川上:去年くらいに、ウチの会社に将棋好きで、結構強い人間が入ったんです。もともとみんなゲーム好きですし、将棋・囲碁・麻雀のようなボードゲームは好きな人間が多いですし、ITの会社ですから、コンピュータと人間の関わりにも興味があります。将棋には、その道のプロがいるというのも大きいですね。僕自身は将棋は弱いですよ(笑)。
――今日の配信もかなりすごい来場者数になっています
(ニコニコ生放送の最終的な来場者数は30万人を超えた)
川上:ネットの会社ですが、実は再生数とか売上とかの数字はあまり気にしていません。いろんな人に向けていろんなジャンルのコンテンツを提供することが大事なんじゃないかと。本格的に将棋をやったり見たりする人の数は少ないのかもしれませんが、それは「かけがえのないニッチ」だと思うんです。それに、将棋を知っているとか、ちょっと興味がある人まで含めると話は違ってくる。今日なんかは将棋という枠を超えた歴史的な対局ですから、瞬間的にニッチじゃなくなるんですね。そういう決定的な瞬間なら、ジャンルに限らず人は集まってきます。
――ちなみに、今日はどちらの応援ですか?
川上:立場上どっちと言うのはマズイですけど、やっぱり米長会長ですよ。僕は「アンチGoogle」ですから(笑)。こういう対局を受けたり、ニコニコ生放送にも積極的だったり、世の中を変えるようなカリスマ性のある方だと思っています。
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64手目△8三玉で流れ変わる
取材・文/坂本寛
―[第1回将棋電王戦の一日を振り返る]―
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