「今日は働ける、よかった」日給3万円のキャバ嬢が派遣キャストに
2度目となる緊急事態宣言が発令されてから3週間あまりが過ぎた。飲食店のほとんどが20時で閉店、“夕食難民”という言葉が注目を集めた。そんななか、本来は深夜帯が稼ぎドキの「夜の店」で働くキャバ嬢は、どう過ごしているのだろうか。
以前は高級キャバクラで働いていたマナカさん(28歳・仮名)。昨年春に1回目の緊急事態宣言が出されたことを契機に収入が落ちていき、現在は派遣のキャバ嬢として生計をたてている。
「派遣事務所に登録しながら、あとは昔から知っている黒服が働いている店などに呼ばれたら行くって感じですかね。いつ仕事ができるのかわからないから、出勤できれば“今日は働ける、よかった”って思います」(マナカさん、以下同)
現在は良い時で週4回、悪い時で週2回しか働くことができない。給料は日払いで平均1万5000円。たまに2万円を超えると安堵する。マナカさんはもともと高級キャバクラで働いていた。当時の日給は「最低3万円」だった。
「でも、そんなに売れっ子ではなかったですよ。上には上がいるから、日給どころか時給計算で2桁超える子なんてザラにいました。コロナ禍になって、1回目の緊急事態宣言が出たあたりからポツリポツリとお客さんは切れていきました」
マナカさんの指名客は、一般企業のサラリーマンが多かったというが、それも仇となった。
「みんな良い人でマトモな企業の方でしたので、飲み会や接待が社員の規則で禁止され、“夜の街”なんか絶対に来れなくなりました。領収書が切れず、完全自腹となると、私が逆の立場でも行きませんよ。もしも感染してしまったらルートが特定されて社名まで公表されるとなれば、取引先にも迷惑がかかる。ちょっと厳しいですよね」
そんな1回目の緊急事態宣言が解除され、マナカさんの勤める店が営業再開しても指名客の状況は変わらなかった。
「営業LINEを送っただけで『君、何考えてるの?』と怒られたり、『行ってあげたいけど、家族がいるから』と申し訳なさそうに謝られたり。断られる回数は増えるのに、店のノルマは厳しくなる一方でメンタルがやられてました」
日給最低3万円のキャバ嬢から派遣に「今日は働ける、よかった」
「指名客はマトモな人ばかりだった」ことが裏目に
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ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
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