仕事

「今日は働ける、よかった」日給3万円のキャバ嬢が派遣キャストに

年末の繁忙期前に事実上の解雇通告

 年末の繁忙期を前に、店側から「指名客が来る時と同伴がある場合しか出勤させられない」と告げられた。そんな客のあてがあるわけもなく、それではほとんど出勤できないので、マナカさんにとって事実上の“解雇通告”に近かった。そして、11月から派遣のキャバ嬢になったのだ。 「惨めでしたね。勤めていた店は面接も厳しくて、店名を言ったら少し自慢できるぐらいだったので。ランクを下げて他の店に移籍することも考えましたが、今は新規客も少ないし、自分の指名客も呼べる自信がなくて。あまりノルマが求められない派遣にしました」

2回目の緊急事態宣言、その影響は?

 現在、昼職も視野にいれながら、派遣のキャバ嬢として食いつないでいる状態のマナカさん。2回目の緊急事態宣言が出た時はどう思ったのだろうか? 「いつか出るだろうとは思っていたけど、マジで来た!って(笑)。派遣になってからは質素に暮らしているので、食べていけないことはないけど、キツイですね。仲の良かったキャバ嬢たちも今はパパ活がメインになっていたり、内緒でカラダを売っていたり。そういう話が増えたので、聞いても驚かなくなりました。コロナ以前ならドン引きしていたかもしれませんが、今は“明日は我が身”なので……」  複雑な気持ちがありながら、少し明るい話もあるんだとか。 「最近は派遣で行く店がちょいちょい混んできたんですよね。緊急事態宣言が出て、夜は居酒屋が閉まってどこも行くところがないんだと思います。派遣先のキャバクラは夜8時以降も営業している。  あとは、もともと常連さんばかりだった店はあまり今回の影響を受けていないんじゃないかな……と思ってしまうほど混んでいる店もあります。私としては必然的に長く働けるし、場内指名も取りやすい」  検温やアルコール消毒、できる限り飛沫にも気をつけて接客し、「なんとか家賃や生活費は稼がないと」と話す彼女。今後について聞いてみた。 「もう1度、持続化給付金がほしいですね。確定申告もしていますが、年収としては200万円以上も落ちている。もしもお金がもらえたら本腰を入れて就職活動したいと思います」  今回はひとりの例に過ぎないが、なんにせよ、早くコロナが終息することを願う。<取材・文/吉沢さりぃ>
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
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