更新日:2022年02月09日 18:16
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バレンタインに弟から衝撃のお願い。かわいい弟のために一肌脱いだ姉が向かった先とは

甘えん坊の弟からあったバレンタイン前の連絡

バレンタイン

写真はイメージ

 今年もバレンタインがやってくる。学生の頃はチョコレートの数は多ければ良いとされていたが、大人にもなるとあまり気にしなくなる。しかし中には見栄のために身内からチョコレートをもらう……という男性もいるのではないだろうか。  都内に住む山下舞花さん(仮名・33歳)。彼女はコロナ禍になる前、バレンタインに弟のために一肌脱ぐ経験をしたという。当時、舞花さんは29歳。弟は舞花さんとは9歳離れていて20歳だった。 「歳が離れた弟なので子供の頃から、それはもう可愛がっていました。その結果、弟は見事に甘えん坊に育ってしまい何でも私に頼るように。当時、私は実家暮らしで弟は大学に行きながら都内で1人暮らしをしていました。  弟は居酒屋でアルバイトをしているのだと思っていたのですが……。バレンタインの1週間前に珍しく連絡が来て、『一生のお願い!』と言うや否や衝撃の事実を聞かされたんです」  弟の頼みと衝撃のカミングアウトとは一体、何だったのだろうか。

客として店に来てほしい

「なんと、弟が居酒屋でアルバイトしているというのは真っ赤な嘘で本当は六本木のボーイズバーでバイトしていると言うんです。それでバレンタインにお客さんを呼ばないといけないので、私に来てほしいと頼んできたんです。  他に女の子のお客さんがいないのかと聞くと、入店したばかりでまだいないと言っていました。しかも、弟は人見知りで初対面の人と話すのが苦手なんですよね。それでよく、ボーイズバーで働こうと思ったな……と。呆れましたね」  ボーイズバーとはカウンター越しに若い男性と話す店でいわば、ガールズバーやスナックの男性版のこと。ホストクラブやサパークラブと混同されがちだが、ホストクラブは女性の隣に座って接客する。一方、サパークラブはカウンター越しの接客だが、ショーやパフォーマンスを行うのが特徴だ。

ただ店に行くだけではなかった

 舞花さんの弟が勤務するボーイズクラブは指名制度はないが、イベント時にはなるべく客を呼んだほうがよいのだ。だが、弟のお願いは店に行くことだけではなかった。 「弟が全然、お客さんを呼べないのでボーイズクラブの先輩に『お前、客1人もいないの?』とからかわれたそうです。すると弟は見栄を張って『俺、彼女いるんでバレンタインに店に呼びます!』と言ってしまったそうです。彼女がいるというのはもちろん嘘。  そこで私に『彼女のフリをして店に来てほしい』と頼んできたんです。9歳年下の弟にですよ? そのくらい女友達に頼めよ!と思いましたが、女友達だと奢らなければいけないから……と。私なら自腹で飲みに来てくれるだろうと思ったんでしょうね。呆れましたが、可愛い弟のために一肌脱ぐことを決めたんです」
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若作りをして弟の店へ
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東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano

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