内部被曝よりも怖い マクロビアンママの食生活
―[放射能パニック家族の狂生活]―
宮本早苗さん(仮名・38歳)夫/息子1人
食の安全から、放射能パニックママたちの間で注目を集めるマクロビオティック。宮本早苗さんはこの玄米を主食とした独自の食事療法を取り入れ、内部被曝から家族を守ろうと必死だ。
「夫と小学3年生の息子には毎日マクロビ弁当を持たせています。息子には学校給食は食べないように言い聞かしてありますしね。給食メニューなんか食べていたら、内部被曝から身を守れません。賛同するママも多いですよ」
肉類、糖類を摂らずに玄米菜食を中心とした食事のおかげで、宮本さんの体重は半年間で13減。これまでダイエットしても痩せなかった彼女は喜び、マクロビを妄信してしまう。
「汚染されていない食材を手に入れるために、関西の無農薬野菜を販売する農家と契約しました。送料も含めると1か月の食費は9万円。震災前の2倍以上だけど、夫のお小遣いをしばらくナシにしたし、息子の給食費も払わないつもりだから、たとえ1か月の食費が倍になっても生活に影響なくやっていけますよ」
マクロビオティックのストイックな食事を半年間、3食すべてというのだから、付き合わされる家族は悲惨だ。
お小遣いという資金源を絶たれてしまった、30代という働き盛りの夫は外食で栄養補給することもできない。そして、ついには通勤中の電車内で貧血で倒れてしまったのである。
「救急車で運ばれたっていうからビックリして病院に駆けつけました。そうしたら、医者が『もっとバランスのいい食事を心掛けてください』ですって。もうこれ以上、どう心掛けろっていうのよ! 食材だって産地にこだわって、マクロビって健康にいい食事にしているのに」
その後も夫は貧血を何度も引き起こし、宮本さんいわく「原因不明の病」に侵されているとか。
夫の栄養失調が、もはや自身のマクロビにあるということに、気づく気配は今のところない。
― 放射能パニック家族の狂生活【5】 ―
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