暴力老人「我々は殴られて育った世代」

 高齢化社会に向けて社会福祉の充実が叫ばれる一方で、老人による凶悪犯罪が増えている。内閣府発表によると、暴行・傷害など粗暴犯の数は十数年前に比べて約20倍。高齢者増加数に対する粗暴犯検挙率も、日本がトップだというが……

◆俺たちは“我慢強い”世代。キレるのはよほどの理由がある

 東京・新宿の某ホテルのラウンジに現れた初老男性2人は、常人とは違うオーラを携えていた。口ひげをたくわえたコワモテの杉野森創さん(64歳)は空手道場の長。穏やかな表情ながら時折鋭い眼光で話す周東秀夫さん(60歳)は、警視庁のOB。あくまで「バイオレンスだったのは昔のこと」と主張するが……。

――お二人の武勇伝をお聞かせください。

杉野森創さん

杉野森創さん

杉野森(以下、杉):「数年前だったか、地元の商店街で20歳過ぎの大男が無差別に暴れて、通りすがりの息子を負傷させたわけ。急いで現場に駆けつけたら、その男が通行人を羽交い締めにしていて。弱い者イジメは許せない性分なんで、足払いして逆関節とって、喉仏に3本の指をグイッとねじ込んでやりました。で、警察で事情聴取されたんだけど、ヤツら相互暴行事件にしたがるわけ。そりゃ、腹立ちましたよ。病院で診断書をもらって、民事裁判にしてやりました」

周東(以下、周):「警視庁OBとして私から謝りますよ。みんな、資料作成が面倒なんですよ。私なんて素行不良の人間が暴れてたら、手が血だらけになるまでボコボコにしちゃってましたね。警察が駆けつけても、『鳴り渡る~』と警視庁の歌や、警察学校の『千代田の森の~』といった具合に口ずさめば、しれ?っと見て見ぬふりしてくれましたので」

――退官された今でも、粗暴な行為をしているんでしょうか?

周東秀夫さん

周東秀夫さん

周:「いやあ、おとなしいもんですよ。交通マナーが悪いヤツに対して、罵声を浴びせる程度ですから。車から降りて、『この野郎、煽ってんじゃねえ!』と、相手の胸ぐらを摑む程度に止めています。あとは、高校生がタバコを吸っていたら近づいて『何やってんだコラア!』と怒鳴る程度」

杉:「この年になっても気合だけは負けたくないっていうのはありますね。オヤジ狩りブームの時は週1回ぐらいの頻度で、会社帰りに一杯ひっかけた時とか、虫の居どころが悪い時とかには、渋谷の繁華街でいきがってる若者や半グレ、不良外国人をボコボコにするために待ち伏せしていました。でもやる気満々なのが見抜かれるんでしょうか。因縁をつけられることはほとんどなかったですね。今もやろうと思えばできる。でも、急所を全部心得ているので、自分から行くのは危ないし、抑えていますね。まあ、来たら一撃必殺ですが」

――正義感がお強いですね(笑)。その闘争心を維持できるのはなぜですか?

周:「まず、63~65歳より上の世代は、女房子供のために万事を我慢して働いてきた鬱憤が溜まっている。だから、ダラダラしてるヤツを見ると腹が立つんですよ」

杉:「確かに皆、会社の歯車となり、自分自身を押し殺して高度経済成長に貢献してきましたよね。それに我々は殴られて育った世代なんです。殴られるほうの痛みを当然知っているから、むやみに暴力をふるわない。殴られる側には、そんな私たちをキレさせる、よほどの理由があるわけですよ。それなのに、殴ったことだけが追及されるのはなぜか。マスコミは高齢者がキレるワケをきちんと報道すべきです」

【周東秀夫さん】
警視庁OB、現在は探偵・調査会社代表。英語堪能で、海外要人の警護なども請け負う。妻は24歳年下

【杉野森創さん】
空手道場「創心塾」塾長でありながら、「『オヤジ狩り』狩り」のため夜回りしていた過去あり。酒の虫

― [バイオレンス老人]急増の謎を追った【4】 ―

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