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犬山紙子「“ハズレ”タクシー運転手を引き寄せる体質なのか…」

【週刊SPA!連載 痛男!(イタメン)】 ―『負け美女』のオトコ観察絵日記 犬山紙子 ― ◆ハズレタクシー運転手を引き寄せる体質なのか…… 痛男! 先ほど『オモクリ監督』というフジテレビの番組に出演してきました。この番組、それぞれテーマに沿ってみんながVTRを作り、一番面白かったVを決めるというもの。レギュラー陣には千原ジュニアさん、バカリズムさん、劇団ひとりさん――という天才肌が集結。そして審査員長はビートたけしさんですよ!  犬山が出演するのは4度目でして、もちろんVを作ったわけですが、そのプレッシャーは毎回すごい。なんかの間違いで道端ジェシカとトーキョーガールズコレクションにモデルとして出演させられてる気分ですよ。でも、収録が終わったあと、頭にドラクエのレベルアップ音が毎回必ず響くんですよね。レベルアップした瞬間ってガチでわかるもんなんですね。たぶん、私のレベルアップ音は「図太さ」のレベルアップだと思うのですが、このままどんどん神経太くなっていこうと思います。  んで、今回の痛男。それはタクシーのおっちゃんであります。この『オモクリ』の前にタクシーで恵比寿駅まで乗ったわけですが(フジテレビは遠いのでとてもタクシーでは行けず、恵比寿からりんかい線に乗るのだ!)、そんな距離もないのに、そのおっちゃんがテンパるんですよ。 「うおお、どう行くのが一番早い!?」とか、急かしてないのに独り言を言いだしたあたりで「ハズレか……」と思い。で、案の定道を間違え「すみませんんん! Uターンしますううう!」とさらにテンパり、どう考えてもUターン不可能な場所でハンドルを切る!  結果を言いますと、おもくそ事故りましたよ……(電柱に)。頭をガン!と車内にぶつけまして、自分でもビックリするぐらい「いってえ!!!」とでかい声が自然と出ましたが、私は昔からリアクションがやたらとでかいところがあり(要するにウザい)、本当はさほど痛くなかったかもしれません。  でも、この私のでかい声にびっくりしたおっちゃん、さらにテンパる。さすがにかわいそうなので「すみません、そんな頭痛くないです。ちゃんと名前や会社の名前を控えましたし、これが私の連絡先です。取り敢えず恵比寿駅に行ってもらっていいですか?」と言うも、テンパったおっちゃん、車から外に出てグルグルずっと車の周りを回りだす。「遅刻するわけにいかないんですー!」と窓を開けて訴えるも、おっちゃんの心が平常に戻るまで10分間くらいは動いてもらえず。これから一応病院行ったり、警察とかにも行かなきゃいけないのかなーとか思うと心はどんよりでございます……。
犬山紙子

犬山紙子

 てなわけで10回に1回はハズレのタクシーのおっちゃんにあたるのですが、その中でも強烈だったのが「私なんて老い先短いですからね」と人生を諦めてる話をし始めたおっちゃん。「早く死にたい」「あの世ってどうなってると思います?」なんて、真夜中の土砂降りの中話しだすんですよ。これ、私も一緒に心中されるやつじゃん!!  まぁ今こうやってコラムを書いているからには無事だったわけですが、これからタクシーに乗り続ける限り、こういったおっちゃんにぶち当たることも覚悟の上でないといけないわけで。ハズレのおっちゃんをいかに楽しめるかが今後の課題になりそうです。  今度やりたいのは、遠回りされたとき、会計時にニヤッと「遠回りしましたね……」って言いながら金払うことですね。しかもその上「釣りはいらないですよ」ってやりたいです……。 【犬山紙子】 エッセイスト。単行本デビュー作『負け美女』(マガジンハウス)で注目を浴びる。著書に『高学歴男はなぜモテないのか』(扶桑社新書)ほか。MCを務める深夜バラエティ『BF会議』(テレ朝・毎週火曜)が放映中 ※「痛男!」は週刊SPA!にて好評連載中
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