「動画配信サービス」戦国時代。どれで観りゃいい?

北米で大人気のNetflixが日本でもサービスを開始し、大きく揺れ動く動画配信サービス。選ぶ基準となるそれぞれの強みとは……?

「動画配信サービス」戦国時代。どれで観りゃいい?◆“黒船”Netflixと既存のサービスを徹底分析

 9月2日に日本上陸を果たし、大きな話題を呼んでいる動画配信サービス、Netflix。「VOD(Video On Demand)界の黒船襲来!」と騒がれるのには理由がある。

「Netflixがグローバル展開を始めたのは昨年からですが、もともと北米では大人気で、一つのインフラと言っていい存在になっていました。現在、会員数は6000万人以上と言われていますが、その数は日々増えています」と語るのは、テクニカルジャーナリストの本田雅一氏だ。膨大な会員数はNetflixの最大の特徴である、オリジナルコンテンツの製作にも直結しているという。

「月額料金は約1000円ですが、会員が6000万人いれば、毎月600億円ものキャッシュフローがあるわけです。そのなかには配信する費用やマーケティング費、コンテンツに支払うライセンス使用料も含まれますが、莫大な収入を安定して得られることで、計画的にコンテンツに予算をつぎ込めるようになっています」

動画配信、どれで観りゃいい?

独自に高質な作品を製作

 潤沢な予算から生み出された作品は、いずれもこれまでのテレビ映画・ドラマの常識を覆すようなクオリティ。なかでもエポックメイキングな作品となったのが、監督にデビッド・フィンチャー、主演にケヴィン・スペイシーを迎え、政界の裏側を描いた『ハウス・オブ・カード 野望の階段』だ。メディア戦略に詳しいコピーライターの境治氏によれば、発表当時のインパクトは絶大だったという。

「これまで、動画配信サービスは既存の作品を提供するというのが常識でした。ところがNetflixは’13年に独自に製作した『ハウス・オブ・カード』で、いきなりテレビ界のアカデミー賞と呼ばれるエミー賞を受賞したのです。この作品を皮切りに、女性囚人を描いたノンフィクション小説が原作の『オレンジ・イズ・ザ・ニュー・ブラック』、アメコミが原作の『デアデビル』など、次々に独自作品を配信していますが、いずれもハリウッド映画並みの質です」

 また、料金形態や視聴環境も他のサービスとは一線を画している。

「手軽に見られるベーシックは月額650円、2つの端末で同時視聴できるHD画質のスタンダードは950円、大画面でも本格的な視聴ができる4K画質のプレミアムは1450円と3つのプランが選べます。専用ボタンが付いたBlu-rayプレーヤーやテレビが発売されるなど、視聴環境も充実していますね」(本田氏)

 こうした強みを持つNetflixだが、既存の動画配信サービスも負けてはいない。

動画配信、どれで観りゃいい?

手頃な値段の国内最大手

「国内最大手のdTVは専用のターミナルを繋げばテレビでの視聴もできます。また、Netflixよりも先にオリジナル作品を製作するなど、独自のコンテンツを生み出そうとする姿勢も魅力的ですね」(境氏)

 もともと携帯電話向けのサービスとしてスタートしたことから、月額500円と料金面では圧倒的だ。

動画配信、どれで観りゃいい?

近年は国内ドラマも充実

「海外ドラマのイメージが強いHuluは、日本テレビに買収されたことで、『花咲舞が黙ってない』など、地上波ドラマが好きな人にアピールする作品が増えています。U-NEXTは月額1990円と若干割高な印象を受けますが、配信数や作品の幅に加え、個別課金でレンタル開始と同時に最新作が見られるので、映画好きにオススメです」(同)

動画配信、どれで観りゃいい?

個別課金で新作も視聴可

 このように、それぞれ独自の進化を遂げている動画配信サービス。日本ではまだまだ一般的になっていないが、動画配信が普及することで、いったいどのような影響が考えられるのだろう?

「日本人は他国に比べて、自国のコンテンツを好む傾向が強いです。すでにNetflixは人気の漫画作品をリサーチしているそうですが、それ以外の動画配信サービスでも、しっかり映像製作にお金をかけて日本人向けのものを作るという意識が広まることに期待しています。海外発のNetflixがその引き金になるとしたら、少し皮肉ですけどね」(本田氏)

 海外ドラマ並みのスケールをもった作品が生まれる日は、思ったよりも近いのかもしれない。

<話題の動画配信サービスを徹底比較!>
※左から配信本数、月額料金、無料期間、寸評

動画配信、どれで観りゃいい?【Netflix】
不明/650円(SD)、950円(HD)、1450円(4K)/1か月
『ハウス・オブ・カード 野望の階段』、『デアデビル』、『オレンジ・イズ・ザ・ニュー・ブラック』などのオリジナル作品が売り。芥川賞を受賞したピース・又吉直樹の小説『火花』の映像化など、日本市場を見据えた作品作りにも期待が持てる。料金は3つのプランから選ぶことができ、専用ボタンの付いたテレビも発売されている

【Hulu】
13,000以上/933円/2週間
『ウォーキング・デッド』をはじめとして、海外ドラマ作品の印象が強かったが、昨年、日本テレビに買収されてからは『花咲舞が黙ってない』など、国内ドラマの配信本数も急増。月額933円で全作品見放題と、追加料金がないのもわかりやすい。テレビ、タブレット、スマホ、レコーダー、ゲーム機などマルチデバイスに対応

【dTV】
120,000以上/500円(個別課金あり)/1か月
月額500円と安さでは圧倒的。大手配給会社と提携し、『進撃の巨人』のオリジナルドラマや、劇場公開に先駆けて映画『新宿スワン』本編を6話にわけて配信するなど、邦画大作との連動企画が特徴。運営母体がavexとdocomoの合弁会社であるため、J-POPアーティストのライブ生配信も行っている。テレビでの視聴も可能

【U-NEXT】
117,000以上/1990円(個別課金あり)/16日間
映画やドラマはもちろん、アニメ、韓流ドラマ、バラエティ番組、アダルトなど、幅広く配信。他サービスでは配信されていないドラマ作品も多い。個別課金で最新作も見ることができるので、コアな映画ファンや海外ドラマをいち早く見たい人にはオススメ。アプリにはダウンロード機能もあるので、通信環境にも左右されない

【境治氏】
コピーライター/コンサルタント。映像製作会社、広告代理店勤務を経てフリーランスに。『テレビとネットの横断業界誌Media Border』で最新のメディア情報を配信

【本田雅一氏】
テクノロジージャーナリスト、オーディオ&ビジュアル評論家。デジタル家電やSNS、IT関連のリポート記事、コラムを幅広く執筆。商品企画や開発のアドバイスも行う

取材・文/SPA!編集部

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