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ロナウドやジョコビッチに欠けているものは…U-12サッカーでの感動的な光景

 8月28日に行われた『U-12サッカーワールドチャレンジ2016』の決勝戦で勝利したバルセロナ・インファンティルB。彼らが試合後に見せた行動が、大変な話題を呼んでいる。

ジュニアサッカーでの、勝敗を越えたふるまい


 対戦相手は、日本の大宮アルディージャジュニア。0-1の惜敗で優勝を逃し、涙にくれるアルディージャイレブンを目にすると、バルセロナの子供たちが自ら花道を作り、拍手で健闘を称えたのだという。改めて、スポーツには勝敗以上に大事なことがあるのだと教えられるエピソードだ。

※【動画】「U-12 ジュニアサッカーワールドチャレンジ 2016」スカパー!Jリーグ公式 http://youtu.be/BBtfGncukZc

 この記事を配信した『フットボールチャンネル』は、「大人顔負け」と見出しをつけた。そこに、“子供なのにえらいね”以上の深い意味はなかっただろう。

 しかし、昨今のプロスポーツについて考えるとき、もしかしたら本当に大人は負けているのかもしれないと思い当たる節がいくつかあるのだ。

ロナウドにとって大事なのはロナウドだけ?


 たとえば、クリスティアーノ・ロナウド。押しも押されぬスーパースターであり、いまや世界で最も稼ぐスポーツ選手だ。数多くのゴールを決め、個人タイトルを総なめにしてきた。しかし、プレーを観ていると、一体彼にとってサッカーとは何なのだろうかと考えてしまう。

Cristiano Ronaldo 2015(c)Oleh Dubyna

 ドリブル、シュート、ヘディング。ひとつひとつを取れば、日々の鍛錬に裏打ちされた超一級の芸当であることが分かる。だが、そこに他者の存在が全く見当たらないのだ。

 たとえば、マラドーナの伝説の5人抜きを思い出すとき。そこには、マラドーナとセットで尻もちをつくイングランド選手の絵が浮かぶ。背中でパスを送るロナウジーニョのイタズラっ子のような笑みには、右往左往させられ舌打ちでもするようなディフェンダーの表情がついてくる。

 ロナウドには、そのような相手がいないのだ。敵はおろか、味方とのコミュニケーションすらない。鋭いキック、超人的なジャンプ力、タッチライン際を駆け抜けるスピード。いずれも“CR7”を輝かせるためだけの手段でしかなく、ゴールを決めれば決めるほど、ロナウドはサッカーから孤立していく。

 メキシコの作家フアン・ビジョーロは、著書『God is Round』の中で、ロナウドを次のように評している。

クリスティアーノは、自分がプレーに関わっていないゴールを仲間と祝わないことで有名だ。グループの努力によって得た達成より、個人技で局面を打開したという事実の方が大事なのだ。

チームメイトが“Ansias”(筆者註・がんばり屋を意味するポルトガル語。この場合は皮肉)とあだ名をつけるのも無理はない。彼の野心は、自己完結でしか満たされないのだから
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(訳:筆者)

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ジョコビッチとマレーの不機嫌な握手

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