また、三井＝日本橋・八重洲、三菱地所＝大丸有・池袋、東急＝渋谷のように、それぞれ得意のエリアがあるが、そこを切り崩すような動きも生まれているという。 「都心ではほぼ渋谷のみを開発してきた東急が、東急プラザ銀座で銀座に進出したことや、松坂屋銀座店跡地の再開発を森ビルが手掛けていることはその一例。住友不動産も落下傘部隊のように各地で開発を進め、昨年には三井の象徴であるコレド日本橋の真正面に東京日本橋タワーを竣工しました」 　こう聞くとさぞかし熾烈な争いが繰り広げられていると思いがちだが、実は各企業が互いに手を結ぶケースが増えているという。 「虎ノ門・赤坂地区では、赤坂1丁目地区の再開発に取り組む新日鉄興和不動産が、虎ノ門エリアを再開発する森ビルと協力した街づくりを進めています。六本木5丁目の再開発も、森ビルと住友不動産が一緒に手掛けていますね。大規模な再開発となると、一社がすべて自前で行うことにも無理が出てくる。ある程度のビジョンを共有したうえで、各企業が参入したほうが街も面白くなるんです」 　各デベロッパーの動きに注目すれば、街の見方が変わるかも！ ― ［ネオ東京］知ったかぶり検定 ―