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資産230億が一晩でゼロに…役員に会社を乗っ取られた男の話

山口伸廣氏

山口伸廣氏

 すべての資産を奪われ、手元に残ったのは100億円に上る膨大な借金だったという。 「会社を取られた私には到底返せる金額ではない。だから、中途半端に返そうとするのではなく、10年間という“借金の時効”をひたすら耐えて待ちました」  山口氏は自己破産をする気は全くなかったという。 「資産を失った私を見放す人も多い中、4人の社員が私についてきてくれたんです。この4人の信頼に応えたかった。借金から解放されたらすぐに起業しましたね。カネはなくなっても、私の培った人脈や稼ぐ技術、考え方はなくならない。再起する自信はありました」  現在は不動産業のほかに幼稚園や美術館など多角展開し、年商は50億円。当時の4人の社員のうち、1人は独立して社長をやっているという。臥薪嘗胆とはこのことだ。 【山口伸廣氏】 実業家。’48年、長崎県生まれ。逆境コンサルタント。49歳で経営していた会社を乗っ取られて、資産がゼロになる。現在は復活し、10社以上の経営に携わる。著書に『逆境の教科書』(集英社)がある ― 実録[借金1億円]の普通な人々 ―
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逆境の教科書

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