“パパ活”する貧困OLのささやかな気持ち「週末の外食を楽しみたいだけ」
山田さんの目的が小遣い稼ぎなら、セックス目的の男のほうが話は早いと思うのだが……。
「ただ、おいしいものを食べたいんです。私の給料では無理ですから。食事で気が合えば、セックスまですることもありますが、乱暴に誘ってくる人はいませんよ」
山田さんはそう言い、「今日は今年初めての鍋です」と、目の前の鍋に箸を突っ込んだ。山田さんの手取り月給は20万円強。家賃7万円の家に住み、奨学金の返済をしてしまうと、確かに外食するお金など残らないだろう。
ブランドものや海外旅行のためではない。週末に外食する程度のお金欲しさ――それも好きな相手ではなく「パパ」と一緒に。
メッセージをくれた女性すべてに会ったわけではないが、やり取りをした何人かに「何が食べたい?」と聞くと、答えはフランス料理でもステーキでもない。パパ活は、週1回は外食したいという女性の切ない願望が支えている。
― 日本型貧困の未来 ―
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