更新日:2022年08月21日 12:30
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元ガングロギャルの貧困女子、風俗嬢として働く「40歳の壁」

 安倍首相は「相対的貧困率は大きく改善した」と語り、波紋が広がっている。空前の株高に見舞われた’16年末の日本経済。しかし、最新データによれば所得格差は過去最高水準に達し、子どもの貧困率は16.3%と高い数値を示す。日本で確実に増え続ける生活困窮者。彼らが跋扈する日本の未来にはいったい何が待っているのか?

ギャル系の店で稼ぐには、20代後半はアウト。ハード系しか受け皿がない

貧困女子 渋谷のガングロギャルの一人だったという石井加奈さん(仮名・36歳)。専門学校を卒業後、ショップスタッフとして働くが、給料の安さと仕事の多さに耐えきれず1年もたたずに退職。10代の頃に援助交際の経験があり、手軽に稼げると風俗業界に飛び込んだ。 「20代の頃は指名もついて、月に50万円以上は稼いでいた。遊びまくって貯金はしてません。ギャル系の店で働いてたけど、20代後半から客がつかなくなりました」  石井さんはハードプレイをウリにするデリヘルに移籍。若い頃に比べ稼ぎは減ったものの、それなりに客はついた。しかし、30歳を境に結婚する友人も増え、自分の境遇を悲観して鬱状態に……。  結局、半年ほど仕事を休み、家賃も払えずアパートを出た。今はネットカフェに暮らしながら、以前に在籍していた店に復帰した。 「いつまでもこんな生活を続けられるとは思っていません。でも、ネットカフェの“家賃”も払わないといけないし、別の仕事を探す間の生活費もない。今の暮らしを続けるしかないんですよ」
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風俗嬢として働くには「40歳の壁がある」
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