さらに、ホストたちはSNSにおいて、意外なことに注意しているのだという。NONさんがこう続ける。 「彼らは、お金を持っていることをわからせないのが大事だといいます。高級ブランドの時計やアクセサリーを身に着け、高級車に乗っている写真がアップしても、むしろお客さんとの距離感が遠くなる。それよりも『100円ショップでこんな良いものを手に入れた！』の方が親近感はアップするんですね」 　いまの時代、相手と距離感が近ければ近いほど良く、ちょっと頑張れば手に届く距離に自分を置くことが大切なんだとか。 「いまは店ぐるみでSNSを活用し、新人には必ず毎日やらせている店舗が増えています。数年前とは違って、高いお金を払って雑誌に載せることよりも、無料でしかもリアルタイムで世に発信できるのですから使わない手はないですよね」 　また、歌舞伎町のある人気ホストはこう言っているそうだ。 「SNSはタダ（無料）で出来る宣伝。自分がどんな商品であるかを知ってもらえる重要なツールである。SNSをやらずして売れないと言っているホストは今すぐ辞めてしまえ」 　現在はSNSの時代、ホストをビジネスマンに置き換えても同じことが言えるのかもしれない。 ＜取材・文／藤井敦年　編集協力／NON＞
明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスで様々な雑誌・書籍・ムック本・Webメディアの現場を踏み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者として活動中。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。趣味はカメラ。X（旧Twitter）：＠FujiiAtsutoshi