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若い女性の間で「文通」がブーム!? 青少年ペンフレンドクラブが1年半で2000人会員増のなぜ

 短文ならLINEで、長文ならメールで即座に要件や自分の気持ちを伝えられる現代。一方、文通が若い女性の間でブームだという。
文通

文通相手からもらった手紙や便箋は手が込んでいるので捨てられないという28歳女性

「青少年ペンフレンドクラブ(略称:PFC)」を運営する、日本郵便によると、’16年始めに6973人だった会員数は、’17年8月1日時点では、9112人にまで増加しているそうだ。 「今でも平均毎月約200名の申し込みを受け付けています」(日本郵便)  学校で顧問教師の指導のもと、教育活動の一環、またクラブ・部活動、同好会などの形で入会する生徒も多いため、年齢構成比は10代までが28%と最も高く、男女比の方は83%で女性だ。  ちなみに入会すると、会員情報誌「レターパーク」が毎月、手元に届く。「ペンパル紹介」ページに掲載された人と文通をしたい場合(国内文通のケース)は、「ペンパル紹介申込書」に加え、掲載者に送る「自己紹介の手紙」をPFC事務局に郵送、そこから相手に転送してもらう。Facebook上で瞬時に友達になれることを考えれば、どこまでもアナログな手段といえよう。 「SNS等リアルタイムに回答しなければならないコミュニケーションに疲れた方々が、肉筆の手紙に癒しを求めて、文通に回帰しているのかもしれません」  実際に文通が趣味だという20代女性は文通の魅力をこう語る。 「韓流アイドルが好きな仲間たちと定期的に文通しています。趣向を凝らした手作りのアイドル便箋に綴られた思い。電子メールやSNSではわからない、アイドルに対する思い入れが伝わってきます」  トレーディングカードを交換し合うのにも文通は便利だそうだ。 「たいてい、SNSで仲良くなってから住所を聞いて、手紙の交換が始まります」  きっかけはSNSだが、仲良くなると文通へ移行するのがセオリーだという。デジタルに始まり、アナログで終わる。現代の文通はハイブリッドな通信手段として、変化を遂げていたのだ。 <取材・文・撮影/週刊SPA!編集部>
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