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五反田に住んで13年…ピンクのお姉さんからコワそうなおじさんまで「みんな一緒」に生きている

 いきなりだが、今回が最終回である。5か月ぶりの更新が最終回、まあ何て格好悪い! 電動ママチャリ、略して電マをこいでこいであらゆる街や人物の魅力を再発見してきた当連載、最終回に選んだ街は五反田リターンズ! なぜもう1回五反田編をやるの? それは前回の五反田編は、あくまでも五反田という街の上辺をなぞっただけ。ゆえに今回は、五反田の真の姿をお伝えして最終回としたい! さあ早速電マ号で、五反田を散策(徘徊)だぁ! 東京ぶらりんこ旅

村橋ゴローの東京ぶらりんこ旅~最終回・五反田編~

 皆様の抱く五反田のイメージは? ムチ振り姉さん、桃色サロン、健康配達嬢……といったところでしょう。そんな声に反論すべく電マで調査した、前回の五反田編。でもまあ五反田イチの繁華街・有楽街に足を踏み入れれば、あの小さな一本道に「隙あらば風俗案内所」といいますか、なんならファミマ感覚であらゆる場所に案内所があるような街ですから、それは反論の余地がなく。が! しかし! 五反田在住歴13年の筆者としては、それ以外の魅力もお伝えしたい! 今度こそ本当の五反田の魅力を知ってもらいたい! 猥雑なイメージのある五反田だが、その五反田を擁する品川区は実は人情味あふれるところなのだ。  その証拠に品川区は、絶滅危惧と化した銭湯激戦区。『武蔵小山温泉・清水湯』『戸越銀座温泉』をツートップに大小様々な銭湯が林立しているのだ。筆者には3歳になる息子がいるのだが「今日はここ、明日はあっち」と、保育園帰りのチビを電マに乗せ、銭湯めぐりをしているほど。西五反田にも『松の湯』というゴリゴリの昭和な銭湯があり、1歳すぎから銭湯に行っているチビはえらいもんで「ぱぱ、ちょっとあちゅいねぇ」などと言いながら、たぶん43℃はあろう熱湯に浸かっているのである。さて、今日もチビを連れてひとっ風呂……。 五反田の湯 って危ないとこや! チビ連れて銭湯行こう思ったら、『五反田ソープ ハピネス東京』やんけ!! 「ゆ」マークが紛らわしいよ! 紛らわしいついでにいえば、これも。 駐車場 ラブホの駐車場だけに「必ずバックで入庫」って! 体位までラブホに指定されたくないわ! 今日は四十八手の“御所車”からの“時雨茶臼”でフィニッシュしたい気分なんじゃ! ……とまあネット記事も下ネタ規制が厳しい昨今、こんなことばっか書いてたらそりゃ連載も終わるよねって話なのですが。  さて約10カ月、1年も持たずに終わる当連載でしたが、激戦の戦いでした。まず最初に行ったのが、葛飾区金町。往復46キロ4時間もかけて訪れたこのトーキョーディープゾーンにはオフクロの住むアパートもあるので、ちょいと寄ってみることに。 「あれアンタ、珍しい。今日は何しに来たの?」 「仕事だよ」 「仕事って、何の?」 「でん……」  言えるかぁ! 80歳だから知らないだろうけど、実の母親に電マ言えるかぁ!  また、ある日の朝。ウチの妻が「朝からどこ行くの?」 「仕事。スパのやつ」 「電マ?」  逆に、オメエが電マ言うな!  他にも、夕方に保育園に子どもを迎えに行ったときのこと。僕の職業を知っているママ友とばったり会い「お仕事終わったんですか?」と聞かれたもんだから、「はい。朝からチャリでロケしてて」とうっかり答えたら、 「あ! もしかして電マですか!?」  オメエも電マ言うな! しかも保育園で言うな!  さらには、初対面のテレビマンと打ち合わせしたときのこと。 「いつも見てますよ、スパの電マ」 「あ、ありがとうございます」 「今日も電マで来られたんですか?」 「いや、今日は電車で来ました」 「電車で?」 「はい、今日は妻が保育園にお迎えで使ってるんで」 「じゃあ、今日は奥様が電マを……」  ややこしい言い方するんじゃないよ! いや、使ってるか知らんけど! そんな電マ電マ言う生活も今日が最後。ホッとするような寂しいような……。
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何気ない日常に、非日常が入り込んでくるのが五反田
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