バカッターを狙うネット炎上仕掛人の言い分「ニートはストレスがたまる」
ネット上に批判的な書き込みが殺到する「炎上」という現象。SNSに自らいきすぎた行動を書き込んだ若者が大炎上し、ネットニュースで取りあげられることも少なくない。
モラルに反したバカ丸出しのツイートをしてしまったひとは「バカッター」と呼ばれ、まとめサイトや掲示板に晒されてしまう。一度ネット上で炎上してしまえば、就職や進学などにも悪影響を及ぼす場合もあり、不幸な道を歩むことになる。事態が鎮静化するまでひっそりと生活するしかないのだ。たとえ、数年の時を経ても拡散してしまった画像などを完全に消し去ることは不可能に近いと言われている。
では、日々そんな炎上ネタを探しあおるようなひとたちは、一体なにが目的なのだろうか?
「ヒマだったから。深い理由なんてありませんよ。ただ面白いから。それだけです」
現在、IT関連の企業でコンテンツマーケティングを手掛ける西村さん(30代・仮名)がそう振り返る。カラーシャツにジャケットを羽織り、どこにでもいる地味な好青年という印象だが、じつは数年前まではニートだった。西村さんのTwitterの裏アカウントには千人以上のフォロワーがいるが、その当時、ネット上で他人のあら探しを行い、「こいつバカじゃね?」と炎上に火をつけ、当事者のおおよその住所や家族構成を調べ上げるなどして、掲示板やまとめサイトに晒すことに加担していたという。
「まあ、以前はだれでも炎上させようと思えばさせられるぐらい隙だらけでしたが、いまはこれだけ世間でバカッターとか騒がれていますから。自爆する若者は減ったと思いますが。当時はSNS上にいくらでも個人情報がのっていました。投稿を遡っていけば、おおよその住んでいる場所や行動範囲、友人や恋人関係、家族との思い出、なかには笑えるようなポエムまで書いているヤツがいて、それをネット上のヒマな仲間たちに教えてあげる感覚ですね。昼夜を問わず、だれかしらが反応してくれるから」
その情報をツイートしたりネット掲示板に書き込めば、いっきに拡散されていく。その様子が面白く、パソコンの画面を眺めることに1日の大半は費やしていたという。
「たとえば、文章で書いてあることはもちろんですが、いっしょにのせてある写メや画像にもヒントがありまして。もはやリテラシーが高いひとには言うまでもないことですが、Exif情報(日時や設定)やGPSデータ(位置情報)が残ったままになっていたり、背景から判断することもできます。写り込んでいるコンビニや銀行、お店などをGoogleストリートビューで探してみたり。いくらでも個人を特定する方法はありました」
正直、悪趣味としか思えないが……。そんな面倒なことをする理由は「ヒマだったから」。そうしてネット上で炎上してしまったひとたちがその後、不幸な人生を歩まざるをえないとは思わなかったのか?
「自分は他人の感情とかよくわからなくて。別にかわいそうとかは思いませんでしたね。そのひとの人生設計が狂おうが自業自得ですし、そもそも僕はニートで社会の底辺でしたから。リア充の足を引っ張ってやろうという気持ちがまったくなかったかと言えば嘘になりますが、そんなことばっかやってましたね」
ネット炎上仕掛人の言い分とは?
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