彼らは思ったよりセレブな生活をしている!? 　若者たちのおかけで帽子には困ることのない渋谷のホームレスの人々。いらなくなった帽子は捨ててしまうこともあるが、せっかくなので友人にあげるというケースもあるそうだ。ガイコツの刺繍が入ったキャップをかぶる男性がこう話す。 「いらないって言うからとりあえずもらったけどな、この帽子は中国製なんだよ。ほら、このマーク見てみろ。ナイキみたいだろ？」 　和柄の帽子にスモークのかかったメガネ。アウトローな雰囲気が出ており、“チョイ悪おやじ”といった風貌だが、本人はとにかく中国製という点が気に入らないらしい。明日には新しい帽子をかぶっていそうな勢いである。 　ブーツのカツカツという音を鳴らしながら1人の男性が炊き出しの行列に並んだ。ブーツがピカッと光っているうえに、トレーナーの裾からネルシャツのチェック柄をチラ見せしておりファッション上級者の雰囲気。さすがにホームレスではないだろうと思いつつも、話を聞いてみたところ……。 「いま着ているものは全部NPOに貰ったものです。いやいやオシャレなんてまったく気にしていないですよ。私も路上で生活しているわけですから。そんなにたくさんの服は持っていませんよ」 　やはり渋谷区、寄付される洋服も自然とオシャレなものが集まってくるのだろうか。この小綺麗なファッションでオシャレを意識していないなんて……。とはいえ、「足元だけ写真を撮らせてください」と頼むと、自ら脚を組んでブーツを強調してくれた。立ち姿までキマっているぜ！