付き合って3か月後、コンパメンバーでの飲み会が開催される。男性メンバーの1人には彼女になった旨を伝えていたが、その他の男性は伝えていなかったそうで。 「2軒目としてその中の1人の男性の家で飲むことになったんです。その場では、ある動画の話で盛り上がって、彼女のスマホでその動画を見ていたんです。そこで気が付いたんですよ。彼女のスマホが家のWi-Fiにつながっていたことに……」 　ドッと汗が噴き出る感覚を覚えた陽介さんは、万が一パスワードがないものかもしれないと、自身のスマホを使って確かめてみる。しかし、スマホに無情にしらされる“カギマーク”。その場で声を荒げるタイプではなかった陽介さんは、その彼を家の外に呼び出して問い詰めると。 「『普通に付き合ってるけど』と言われましたね。いつからか聞くと、タイミングは僕とドンピシャでした。僕は彼女にムカついたというより、そいつを救ってあげたい気持ちになったんです。でも、大きなお世話だったみたいで。それほどにそいつは彼女にハマっていました」 　その場は用事という理由をつけて、タクシーで帰ったそう。ついてきてくれたもう1人の男友達に相談すると、その彼は苦笑いを浮かべながら、衝撃の一言を放つ。 「『最初のコンパの帰りに、彼女から電話があって、一晩だけの関係になっていた』と。4人中3人が穴兄弟になっていたんですよ。僕が付き合っていると伝えていた1人以外が全員……。最悪でした。そいつとは最初こそ気まずいものの、すぐに普通に戻れたんですが、彼女にハマっていたやつとは音信不通。高校からの友人を1人失くしましたよ。今も付き合っているのかさえ知らないです」 　男性は女性のように集まって、付き合っている相手の相談をあまりしない。そこが遊び女の隠れ蓑になってしまったようだ。同じ境遇で出会った時は一度友人たちに相手の女性について聞くことをオススメしたい。 取材・文／藤　文子 ― オレ史上最悪の恋愛体験 vol.3 ―