リアル『おっさんずラブ』を当事者が語る…「日中の外出には気を遣います」
ドラマ『おっさんずラブ』が大ヒットとなり、今までの恋愛ドラマのイメージを一新させた。では、実際の男同士の恋愛は、ドラマのように爽やかな恋愛になるのか? 当事者に、恋愛関係に至ったいきさつや付き合い方などを赤裸々に語ってもらった。
Sさん(35歳)は小学生の頃から好きになるのは同性ばかりで誰にも言えないまま高校生までを過ごす。今の彼氏は付き合って3年目で、男性の彼氏は3人目とのこと。今の彼女(Sさんは相手男性のことをこう呼ぶ)との出会いはツイッターだったという。
「僕は2つのアカウントを持っており、1つは友達や職場に公開しているもの、もう1つはいわゆる裏というもので、僕本人を知っている人には誰にも教えていないものです。その裏のほうでは僕はゲイであることを公表していました。内容はあの俳優がカッコいいとか、LGBTのニュースなどがあればそれに対しての意見を言うみたいな感じですね。
今の彼女とはダイレクトメッセージで出会いました。お互いそのツイッターでは立場を公表していて、たまにフォローし合っていたんです。お互いアイコンには自分の姿を晒してないので、相手から『会いませんか?』と言われた時も少し警戒していました。でも、会ってみたら仲良くできそうな感じの優しい子だったんです」
彼は4歳下の当時28歳で、都内のコーヒーショップで店員をしていたそう。最初に2人で会った時は2時間ほど世間話などの会話をして解散。その後2回目のデートで込み合った話になる。
「2回目でどちら側かって話になりました。ゲイには、男性側の“タチ”と女性側の“ネコ”にザックリ別れるんです。両方いける方もいるんですが。その話は彼女からしてきました。その話をされた時に、男として意識されているんだなって思いましたよ。うまいことに、僕がタチで彼女がネコだったので、『じゃあ付き合ってみませんか』と言いました」
その後、数回のデートを挟み、2人はすぐに同棲を始める。
「カミングアウトしていれば関係ないのかもしれませんが、僕も彼女も、友人はもちろん誰にも話していなかったので、外では人の目を気にしてイチャイチャできないんですよ。ドラマみたいに一緒に買い物には行ったりしますが、あんなカッコいい2人だったら絵になるけど、普通のおじさんが2人昼間から仲良さそうに買い物に行く姿はね。気にし過ぎかもしれませんが、もう1人いて3人行動のほうが気分は楽ですね。夕方や夜から一緒にご飯を食べに行くだけなら何も気にしないんですけどね。
そんな感じもあり、恋人っぽく過ごすにはどうしても密室になるんです。なので僕から一緒に住もうと提案しました。家探しなどがあっても、付き合ってから同棲まで2か月もかからなかったと思います。一緒に住んでからは、彼女はアルバイトだったこともあり、仕事をセーブして、僕の身の回りの世話をしてくれるようになりましたね。家賃も僕が7の彼女が3といった割合です」
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