田中圭、ムロツヨシ…“遅咲き俳優”たちがドラマを席巻中
10月25日、海外発信を目的に、世界各国に誇れるテレビドラマを表彰する「東京ドラマアウォード2018」の授賞式が行われた。そのなかで2018年4月から放送され、大きな話題となったドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)が3部門を受賞し、主演男優賞に田中圭(34歳)が輝いた。
松重豊(55歳)は、20歳で初めて舞台に出演しデビューしてから、コツコツと俳優としての経歴を積み上げてきた。188cmという長身と、その存在感から、ドラマや映画のみならず、Vシネマの脇役として、ヤクザ役や刑事役を多数こなしてきた大ベテランだ。
そんな松重が、一気に注目を浴びたのがドラマ『孤独のグルメ』(テレビ東京系)での主演。深夜枠で放送された、一人で思案しながら食事することがメインの、言ってしまえば地味なドラマだったが、これが大ヒット。おじさんが淡々と食事しているだけのドラマを、誰が観るのかという松重自身の心配を吹き飛ばし、彼の代表作といえるドラマになったのである。
主人公・井之頭五郎という当たり役を手にし、知名度を大きくあげた松重だが、今でも多数のドラマや映画に、脇役として出演している。これからも、そのいぶし銀の演技を見せ続けてくれることだろう。
現在では、ドラマや舞台、映画の枠を飛び越えて、バラエティ番組やナレーションなどでも活躍している遠藤憲一(57歳)。CM出演数も多く、ニホンモニターが発表した「2017タレントCM起用社数ランキング」において、男性部門で1位を獲得している。50代半ばからメディアへの露出度を増やし、大ブレイクした印象のある俳優だ。
確かに遠藤は、大河ドラマ『真田丸』(NHK)やドラマ『民王』(テレビ朝日系)、ドラマ『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)といった人気作に出演し、大きな存在感をみせていたものの……彼には、これというブレイクのきっかけとなった作品が思い浮かばないのが面白いところだ。
デビューして以降、予算が小規模な映画やVシネマなどに数多く出演、その強面を活かしたヤクザ役などで、印象的な演技を見せてきた遠藤。こうした地道なキャリアの積み重ねが、今の人気につながっているのは間違いないだろう。
壮年男性同士のラブコメディという、それまでになかった設定のドラマで、見事に主演を務めきったのが評価されたのだろう。このドラマでブレイクした田中は、短くない俳優業のキャリアのなかで、初めて賞をもらったという。 2000年にデビューして以降、ドラマ『WATER BOYS』(フジテレビ系)やドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』(TBS系)、ドラマ『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)といった人気作にもコンスタントに出演していた田中。だが、確かに今一つパッとしない俳優という印象もあった。『おっさんずラブ』で、ようやく大輪の花を咲かせたといったところか。 田中のように、長らく注目されることがなかったが、なんらかの作品で大きくブレイクした俳優は少なくない。今回は、そんな“遅咲き俳優”たちをまとめてみた。
松重豊:『孤独のグルメ』でブレイク
遠藤憲一:地道な積み重ねでブレイク
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