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若者向けの「農業体験」に中高年が急増している

「働き方改革」が声高に叫ばれる今、会社に頼らず自らの力で生計を立てるフリーランスが増えている。生涯雇用制度が崩れた昨今、働く人には多くの不安、葛藤があるなかで、あえて独立した人々の意識は? 一つの組織に頼らない生き方を選んだ人々の実態に迫る。 農業

仕事に疑問を覚えたら……。脱サラで頭をよぎる「農業体験」事情

 ここではないどこかに、きっと自分の本当の居場所があるはず。今の仕事にふと疑問を覚えた経験は、勤め人なら誰しもあるだろう。19年前に設立された農業アルバイトの求人情報サイト「ボラバイト」では、最近社会人の登録者が増えている。運営会社サンカネットワーク代表の鈴木道郎氏に聞いた。 「農業を通じて若者を元気にしたいという思いから始まったサイトなのですが、徐々に年齢層の幅が広がり、会社を辞めた直後の社会人が目につくようになりました」
フリーランスの明暗

「ボラバイト」には、北海道から沖縄まで日本各地の農業者からの求人情報が集まる

 つまり農業バイトは、脱サラ社会人の自分探しや息抜きの受け皿になっているというのだ。 「大手企業に勤続20年の方が、リフレッシュ休暇を使って『自分を試したい』と2週間の農業バイトに参加したことがあります。結局農業の道はあきらめてしまったのですが、自分を見つめ直すいい機会になったのではないでしょうか」  大地に根を張って生きる喜びを、一度体験してみては? 取材・文・撮影/野中ツトム・鉾木雄哉・岡田光雄・福田晃広・布施翔悟(清談社) 遠藤修哉(本誌) ― フリーランスの明暗 ―
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