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大人の男は黒、紺、グレー以外のカラーパンツをどう履けばいい?

同じ色の小物を入れよう

 そして次に、よりおしゃれに見せるためには選んだカラーパンツと似たような色の小物を一点加えるといいでしょう。このイザベルマランのルックのようにストールでもいいですし、その他、靴下でもバッグでも構いません。
WEARより

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 なぜもう一点、パンツと同じ色のものを加えるとおしゃれに見えるのかというと、そこには意図が発生するからです。1点投入なら、それは偶然でもあり得ますが、もう一点、似たようなものを持ってくるということは、その人がそうすればおしゃれに見えるということを知っているということ、そしてそこにその人の確固たる意図が存在するということです。似たような色を選ぶこと、それを同時に1つのスタイルに入れるということは、ただぼんやり漫然と生きている人にはできません。特に深く考えずにその時々の気分のままに、ばらばらに何かを買い続けていたのでは、スタイルは作れません。それはよく考えて選択しなければできないことなのです。  そして、その意思と意図こそがおしゃれに見えるポイントであり、多くの人の心に訴えるものです。何気なく通り過ぎたスタイルが忘れられなくなるのは、そこに意思と意図が込められているからであり、それは人々の無意識層に入り込み、痕跡を残します。その見えない痕跡を、私たちは何度も思い出さずにはいられません。  おしゃれは知的なゲームです。いつもは選ばないカラーパンツをはいて、意図的に、見えない痕跡を人々の心に残してみてはいかがでしょうか。それは思いのほか簡単で、誰にでもできることです。 小林直子  
ファッション・ブロガー。大手ブランドのパターンナー、大手アパレルの企画室を経て独立。現在、ファッション・レッスンなどの開催や、ブログ『誰も教えてくれなかったおしゃれのルール』などで活躍中。新刊『わたし史上最高のおしゃれになる!』は発売即重版に。新刊『お金をかけずにシックなおしゃれ 21世紀のチープシック』が発売中
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