雑学

男にとって帽子とは? さりげなくクールに見えるコツ

【モードをリアルに着る!オム Vol.15/小林直子】

バケットハット

WEARより

 男性にとって帽子とはどのような位置づけのものでしょうか? 暑さ寒さ、もしくは危険物から頭部を保護するためのもの? それとも単に好きだからかぶるもの? 理由はいろいろあるでしょうけれども、現代のメンズスタイルのもとになった英国紳士のスタイルを見ても、服と帽子はいつもセットであり、帽子をかぶることによってスタイルは完成されます。

 日本でも、例えば1950年代の映画には、男性が帽子をかぶって仕事へ出かける描写が多く出てきますが、いつの間にか帽子は必須のものではなくなり、現在、帽子は趣味、もしくは必要に応じて、ということになってしまったようです。それでもなお、帽子をかぶるとスタイル全体が引き締まって見え、なんだかおしゃれに見えてしまうことに変わりはありません。

 では今、どんな帽子をかぶればよりおしゃれに見えるのか、モードの世界では何が一番の推しなのか、そう聞かれたら、それはバケットハットだと答えます。

バケットハットはどんなスタイルにも合う


 ここのところ、バケットハット、つまりバケツをひっくり返し手かぶったような形の、クラウンのトップが平らになっている帽子がモードの世界では多く登場しています。

 面白いのは通常はアウトドアスタイルとしてかぶられていたバケットハットが、今ではどんなスタイルにでも合わせられていること、そして合わせるものによって、スタイル全体のイメージが変わることです。

 例えばバケットハットをフィールドジャケットとカーゴパンツに合わせればフェスやキャンプへ行くスタイル、ロゴが入ったTシャツやフーディーにチェーンのネックレスに合わせればラッパーのスタイル、光沢のある黒いナイロンのバケットハットをスーツに合わせたら、それは最先端のモード、という具合になります。

 しかし多くの人はいつもフェスやキャンプへ行くわけでもないし、もちろんラッパーでもない、かといってモードの最先端のスタイルをしたいわけでもないでしょう。そこで今、バケットハットをさりげなくおしゃれにかぶるにはどうしたらいいか、ケンゾーの2018年秋冬コレクションから学んでみたいと思います。


 高田賢三さんがパリで始めたケンゾーも、現在はアメリカ人のウンベルト・リオンとキャロル・リムの2人組がクリエイティブディレクターを務め、ポップな多色遣い、ヨーロッパから見た東洋といったテイストは継続されつつも、昔のケンゾーとは別物と考えてよいでしょう。そのケンゾーの2018年秋冬コレクションで発表されたバケットハットのスタイルは、白黒チェックのバケットハット、少し大きめのシルエットの白シャツ、白黒チェックのスラックスに黒サングラス、茶のスリップオン、細いストラップの黒いバッグの斜めがけというシンプルなスタイル。

 このケンゾーのバケットハットのスタイルがなぜクールに見えるかというと、靴だけが茶で、あとは白と黒で統一、そしてバケットハットとスラックスの柄を呼応させているからです。ハットとスラックスが、全く同じではないけれども、サイズの違う白黒チェックにすることで、このルックが平凡なものから、ランウェイにふさわしいモードなルックになっています。

 では、このケンゾーのルックのようにバケットハットをクールなモード風に着こなすにはどうしたらいいでしょうか。

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色を揃えよう

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