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皇室を滅ぼしたい勢力がめぐらすだろう2つの策謀とは? 倉山満

― 連載「倉山満の言論ストロングスタイル」―
言論ストロングスタイル

10月20日、皇后さま84歳の誕生日のお祝いのため、皇居に車で入られる秋篠宮ご夫妻と長男悠仁さま。半蔵門で(写真/時事通信社)

皇室を滅ぼしたい不逞の輩がめぐらすだろう二段階の策謀とは?

 不吉の極みだが、あえて述べる。  手っ取り早く皇室を滅ぼす方法がある。皇室を滅ぼしたい不逞の輩は、二段階の策謀をめぐらすだろうと、私は決めつけている。  第一段階で、悠仁親王殿下のご結婚を可能な限り遅らせる。生涯独身でいてもらえれば不逞の輩にとって越したことはないが、それでも晩婚であればあるほど都合がいい。  第二に、ご結婚後も、ご公務漬けにして、お世継ぎづくりの時間を可能な限り削る。  現在、皇位継承順位第三位の悠仁親王殿下が御即位あそばされたとき、宮家は一つもなくなるし、男性の皇族は一人もいなくなる。その時、もし男の子が生まれなければ、神武天皇の伝説以来、一人の例外もない男系継承の皇室は途絶える。その時に、皇室は途絶えると考えるのか。それとも、新儀により別の形での継承を考え、その形の皇室を新たな伝統とするのか。ここでは、問わない。なぜならば、その前にやることがあるからだ。それは伝統を守ることだ。  皇室の問題を考える上での原則は先例である。新儀を不吉と考えるのが、皇室を語る上での態度である。やむを得ず新儀を行わなければならないときもあるが、先例を守る努力をしたうえでの話である。  あえて申し上げる。お世継ぎ問題は我が国において、すべてに優先する最重要事である。  他人の結婚と家庭の問題に口を挟むなど一般人に対しても失礼であり、まして皇族の方に申し上げるなど非礼の極みだと深く承知しているが、あえて申し上げる。少なくとも、天皇陛下や皇族の方々に対し「お前たちは黙っていろ」と説教をするような御仁にも言論の自由があるのだから。伏してお許しを乞う。  毎週のように秋篠宮殿下の記者会見でのお言葉をご紹介しているが、あまりにも重大な内容をお話しになられたからである。その中で、私は以下の部分に最も注目した。 「公的な活動について、来年の5月以降、今まで皇太子殿下が行ってきたものというのが、今度は天皇になられると、それを併せてするということはできなくなります。一方、これは昨年のこの場でもお話をしましたが、私も自分で行っていることがあります。総裁とか名誉総裁をしているものもあります。それらをそっくり誰かに今度は譲る、引き渡すということ、これも、それを受ける先はありません。そのようなことから、今、宮内庁として考えていることは、いったん全て皇太子殿下のお仕事を宮内庁の方で引き取って、それを整理をして、それで次に私がどのものをその後行っていくか、というのを検討しているところです」  現在、天皇皇后両陛下だけでなく皇族の方々は大変お忙しく働いていらっしゃる。  長い間、皇室は儀式を行う存在であった。何度も危機を乗り越え、公称2600年、どう控えめに見ても1400年もの間、一度も途切れることなく続いてきた。「万世一系」と言われる所以である。  過去、最大の危機が敗戦だった。戦争に敗れ、あまつさえ外国の軍隊に占領されるという未曽有の危機が到来した。だが、皇室は残った。皇室を残すことが日本国民を統治するのに有利であると、占領軍が判断したからだった。皇室に手をかけたら、日本国民を未来永劫敵に回すと考えたのだ。言うなれば、国民との絆こそが皇室を守ったのだ。  ただし、占領軍は多くの仕掛けをした。皇室と国民の絆を切るために。彼らがはじめた教育は、占領が明けても今に至るまで続いている。そのような教育の延長に、「天皇ロボット説」がある。  私はかつて国士舘大学で憲法を教えていたが、「皇室の予算は約70億円。戦車7台と同じ額、戦闘機1機の半額」と講義していた。たいていの受講生は「たったそれだけ?」と理解してくれたが、中には「そんなに?」と訝る学生もいた。何も知らないと、両陛下や皇族の方々が遊んで暮らしていると思いかねないのだ。そもそも、天皇ロボット説を唱えた宮澤俊義東大教授の著作を読んでいると、「本当はフランス革命のように天皇を殺したかったが、無知蒙昧な国民がどうしても残してくれとせがむので残してやった」という悪意がにじみ出ている。  ついでに言うと、歴史学界に行って日本近代史学者の思想傾向を知ると、驚愕するかもしれない。歴史学界では、東京裁判史観など穏健派になるのだ。過激派とは、東京裁判に対して「天皇をギロチンにかけなかったから」と批判する人たちだ。幸い、日本国民の大多数は相手にしなかったが。
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悪意は常に善意の仮面をつけてやってくる
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