ご意見番が選ぶ2018年ギャンブル業界10大ニュース
POKKA吉田&木曽崇のギャンブル放談<8>
ぱちんこジャーナリスト・POKKA吉田氏とカジノ研究家の木曽崇氏がギャンブルをキーワードに言いたい放題しゃべりまくり、斬りまくる『POKKA吉田&木曽崇のギャンブル放談』。今回は2018年の総決算として、ギャンブル業界のご意見番であるおふたりが選んだこの1年間の『ギャンブル業界10大ニュース』についてしゃべり納めをしてもらった。
●POKKA吉田氏が選ぶ2018年ギャンブル業界10大ニュース
1 改正規則施行
2 IR実施法成立
3 ギャンブル等依存症対策基本法成立
4 Mリーグ発足時の「ゼロギャンブル宣言」
5 オジュウチョウサンが有馬記念出走へ
6 仁川パラダイスシティが拡張
7 ビットコインバブル崩壊?
8 気が付けば前園さんが依存症理解啓発サポーターに
9 自民党有志議員らで「頭脳スポーツとしての健全で安全なマージャンを推進する議員連盟」設立
10 Mリーグで二階堂亜樹さん大健闘中
●木曽崇氏が選ぶ2018年ギャンブル業界10大ニュース
1 祝・カジノ合法化
2 ギャンブル等依存症対策基本法の成立
3 Mリーグ発足
4 6号機導入開始
5 宝くじ、ネット販売へ本格移行
6 大阪万博の開催決定と夢洲IR構想のゆくえ
7 eスポーツの興隆と五輪メダル競技落選
8 世界的な「ガチャ」規制の広まり
9 岩手競馬、競馬法違反が続出
10 パチンコ「設定機」導入
──2018年、お疲れさまでした。こうしてみると、やはり同じトピックを選ばれていますね。順位に業界の色は出ていますけど。
POKKA吉田:ぱちんこ業界人らしく、「改正規則施行」を1位に据えました。以前の対談でも言っているけど、パチスロもぱちんこもこの改正規則に対応した機械のポテンシャル自体は高いはずで、俺は基本的には好意的に見てます。ただ、それぞれ保通協(※保安通信協会=国家公安委員会の指定試験機関)による型式試験にかなり問題があって、改正規則のポテンシャルを最大限に発揮できている機種が出たとは必ずしもいえない年でした。現に、ぱちんこの販売台数の上位はみんな旧規則機だし、パチスロに至っては、6号機の型式試験の適合率が低すぎるせいで、総販売台数が激減しています。2017年に比べて去年は半分近く減っているんですから、確実に官製不況ですよ。ただその中で「HEY!鏡」(大都技研)は3万台以上売れていて、6号機の総販売台数の半分以上を占めるほど。“「HEY!鏡」とその他大勢”みたいな構造になってました。2019年はこれに続く新しい6号機の登場が待たれますね。
木曽崇:パチスロ6号機の話題は、僕は4位に挙げてます。改正規則の目指すところは、「ぱちんこ・パチスロは賭博ではなくて遊技である」という定義の明確化ですね。これまでは、ある意味、賭博業に足を踏み入れていた状態が長らく続いてきたんですが、射幸性を抑えることによって、『賭博以下の射幸性をもった遊技』という本来の形になったのかなぁというふうに見ています。低射幸性のものに移行し、今までとは違った別の遊びに変わるという点で、ファン離れは避けられないでしょう。今後賭博との棲み分けをどうしていくかが、重要になってくると思います。その点で、この業界の遊技が今後存続していけるかどうかの試金石になりそうなのが、10位に挙げた、ぱちんこの「設定」導入。設定を入れるということは、一定程度のゲーム性を出していくという意味ですからね。これがうまく機能するのか、注目していますよ。
ギャンブル等依存症対策基本法の成立とギャンブル業界
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