R-30

元“極道の妻”が語る、組長夫婦の生活「夫のためなら拳銃やネタだって運ぶ」

「どっかに100グラム落としちゃいました!」


白い粉 やはり極道の妻、一般の専業主婦とは全く違う。そんな肝っ玉が据わってる極妻でも、困ったことや、驚いたことはあったのだろうか。

「どの組にも若い衆の中にバカなやつがいてね。ネタ(覚せい剤)を売買してるんだよ。もちろん、組織として表向きには絶対禁止なんだけど、若い衆からしたら、手っ取り早く金になるからやっちゃうわけ。

 それで、ある時『姐さん、すみません!どっかに100グラム落としてなくしちゃいました……』ってね。当時だと、ネタの相場はグラム3000~7000円くらいで売買されてたから、高い時に無くされたりしたら何百万の損失」

 任侠道を標榜するヤクザの建前上、違法薬物の取り扱いはご法度。しかし実際のところ、シノギがない末端組員にとって、薬物密売は確実なリターンが見込める手堅い商売だったようだ。

組員の世話は「別に大変なことじゃない」


「あと警察関係は日常茶飯事だよ。自宅にガサ入れがあった時は、まず、ガサ状にある容疑と名前の確認を私がしてた。同じ警察でもマル暴(組織犯罪対策課)は礼儀がちゃんとしてたけど、保安(生活安全課)は居丈高。

 それでも昔は、家に警察が来たらお茶を出してあげて『ご苦労様です』って、もてなすのが普通だったわね」

 そう淡々と語るA子さん。もちろん、ヤクザの違法行為に関して、肯定するつもりは一切ない。だが、親分や若い衆たちを支える側の極妻は、半端なく大変だったはずである。ところが、彼女は「別に大変なことじゃないわよ」と、取材班の問いかけを一蹴した。

「周りからどう見えてるか知らないけど、私自身はこれっぽっちも大変だと思わなかった。例えば、ウチの若い衆が逮捕されたってなったら、下着やら着替えとか、必要な差し入れをするのは全部私の役目。

 で、その子が“自分事”(じぶんごと)で逮捕された場合は、自己責任だからしょうがない。だけど、“組事(組織のためにヤクザが体を懸けること)”だったら、いろいろしてあげなきゃいけない。差し入れ用のスウェットとかジャージもいいやつ買ってあげるし、私選弁護士もちゃんとつける」

次のページ 
「極妻は24時間365日やるもの」

1
2
3





おすすめ記事
この記者は、他にもこんな記事を書いています