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しかも今回の試乗車は、ボディカラーがアイボリーがかった白、ルーフは黒のツートンで、これがもうウルトラ猛烈に上品。内装は薄いブルーで超絶趣味がよくて貴族的。ズバリこのクルマそのものが欲しい! カネはいくらでも出す! 今すぐコレをくれ!と言いたくなった。
で、お値段はいくらかと申しますと、2380マンエンです(オプション別)。フェラーリやランボルギーニよりぜんぜん安いやんけ! うおおおお! 鼻血ブー。
ところでこちらのクルマ、エンジンはドイツ製です。アストンマーティンは英国貴族のクルマなれど、3年前にAMGと提携しまして、その4リッターV8ツインターボを積んでおるのです。
DB11には、アストンマーティン自社製のV12ターボモデルもあり、そちらのほうがパワーもお値段も上ですが、乗った感じはAMGエンジンのほうがずっと気持ちようございました。「バウッ、バウッ、バビビビビビビビ~~~~~~ン」と吼えながら、上品かつ獰猛に突っ走ってくれたのであります!
アストンマーティンはゴージャスゆえにクルマが重い。んでV8ターボは510馬力。昨今のスーパースポーツとしては速いほうではないけれど、軽やミニバンしか知らないド庶民には宇宙ロケット級だ。私もこれくらいで十分です。
というわけで、血を売ってでも欲しいと思ったDB11 V8ですが、ひとつ不安がある。それは、手放す時の値下がり具合です。
アストンマーティンは、フェラーリやランボルギーニに比べると、値落ちがとても大きいのですが、なかでもAMGエンジンを積んだモデルは、貴種性が薄いってことで、ドカンと下がるかもしれぬ。
つまり、買うなら中古を狙えってことだよね! まあ、新車の半額で中古車買えたとしても、売るときゃそのまた半額だろうけど。
【結論】
フェラーリやランボルギーニに比べて値落ちが大きいがゆえに、アストンマーティンは真のお金持ちしか手を出せず、貴族的であり続けているのでございます。やっぱオレはフェラーリで我慢しておこう。節約!

DB11は2+2の4人乗りなんですが、後席はかなり狭く窮屈でした(左上の写真)。大人が快適に乗るのはちょっと厳しいかも……。まあ、貴族のクルマなので後席は高級バッグ置き場ということで。インテリアのセンスも抜群でした
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中 1
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