更新日:2019年08月07日 16:09
恋愛・結婚

結婚するならどっち? 誠実くん or バツイチで遊び人/映画『美人が婚活してみたら』

―[モテる映画工学]―
~藤沢数希のモテる映画工学『美人が婚活してみたら』~
美人が婚活してみたら

『美人が婚活してみたら』©2018 吉本興業

女は、誠実で私を愛してくれる男を足蹴にしてヤリチンを好きになる

 美人のタカコは、たまたま好きになる男、そして付き合う男がことごとく既婚者だった。気づけばすでに32歳。既婚を隠され、そうとは知らずに付き合っていた男との失恋をきっかけに自分を見つめ直したタカコは、自分が今したいのは結婚だ、と悟る。そして婚活サイトに登録し、パーティに出かけ、運命の相手を探し始めるのだった。  映画やドラマでいつも気になることは、非モテ役やブス役として出てくるキャストがルックスのいい俳優で、普通にモテそうなことだ。しかしこの映画は、婚活サイトで次から次に出てくる男性たちの非モテっぷりがなかなかリアルだ。タカコは、そんな非モテ男性たちを掻き分けながら、誠実そうで、まさに結婚に向いてそうないい感じの男性を見つけ、デートし始める。婚活サイトのほとんどの男は美人のタカコをすぐに好きになるのだから、あとはタカコ次第だ。  そんなタカコだが、パーティで出会ったバツイチで遊び人の歯医者の男に、またもや惹かれていく。LINEを送れば速攻で返事が来る誠実くんではなく、気まぐれに「今バーで飲んでるんだけど、来ない?」みたいな感じでLINEしてくる歯医者にホイホイと呼び出される。ですよね~。人間、そんなにすぐには変わりませんよね(笑)。  しかし、もうそんなダメな男と付き合っている時間はない! 頭で考えて、誠実くんと付き合おうとするタカコ。でも、下から見上げながら、「好きです、好きです」と迫ってくる誠実くんとタカコはセックスして、愛を育むことができるのか? ああ、女はめんどくさい。
物理学研究者、投資銀行クオンツ・トレーダー職等を経て、作家・投資家。香港在住。著書に『外資系金融の終わり』『僕は愛を証明しようと思う』『コスパで考える学歴攻略法』などがある
美人が婚活してみたら
配給/KATSU・do 監督/大九明子 原作/とあるアラ子 出演/黒川芽以、臼田あさ美、中村倫也、田中圭ほか
3月23日公開
©2018 吉本興業
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