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残業代で収入アップは愚の骨頂。年収アップの本当の近道とは?

 一見好調な日本経済だが、一方で稼ぐ人と万年ヒラ社員の格差が広がっているとの指摘もある。では、稼いでいる人の働き方とは? 世代別[年収1000万円]男の働き方

年収アップの近道は「会社の数字」の読解力にある!

 収入を増やしたいと望む人は多いが、そのために自分の会社が儲かっているのかを具体的な数字で即答できるサラリーマンは意外と少ない。「収入アップの秘訣は“数字”に隠されている」と断言するのは実業家の古屋悟司氏だが、その理由とは? 「従業員の人件費が会社の売り上げから捻出される以上、そもそも会社と自分に稼ぐ力があるかどうかが、未来の収入を左右するからです」  会社の数字はたくさんあるが、注目すべき“数字”は2か所だとか。 「まずは、本業で稼ぐ力を表す『営業利益』と、企業の正常な収益力を示す『経常利益』ですね。単年で見ても意味がないので、5年単位で動向をチェックしてください。特に、営業利益は社員全員の総合力。ここが右肩下がりなら、利益を増やして会社を儲けさせないと……。収入増の望みは薄いと言わざるを得ません」  では、個人レベルで具体的にどのように売り上げを伸ばせばいいのか。 「営業職なら『原価』『経費』『売価』を把握し、自分の仕事がどの程度の利益を生み出すか。見積書などもその視点で書いて、目先の契約のために簡単に値下げをしてはいけません。直接売り上げを上げる部署でない場合も、コストダウンという形で企業の利益率を高めましょう」  残業代で収入アップは愚の骨頂だ。 「この発想をしている時点で年収が上がるタイプではありません。売り上げが変わらなければ残業代は会社にとって余計な支出。その結果、賞与にも給与にも悪影響です」  自分本位で近視眼的な姿勢では、年収アップには程遠いのだ。 【古屋悟司氏】 コンサルタント・実業家。楽天市場で人気の花屋「ゲキハナ」を運営。著書に『「数字」が読めると年収がアップするって本当ですか?』(日本実業出版社) <取材・文/週刊SPA!編集部> ― 世代別[年収1000万円]男の働き方 ―
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