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沖縄の闘鶏で虐待発覚。傷ついた鶏が道端に捨てられる…伝統文化でなぜ?

公開で行っている闘鶏関係者の困惑

軍鶏

闘鶏には多くの場合、軍鶏(シャモ)が使われる。闘鶏用に改良された種で、闘争心が非常に強い

 一方、闘鶏を地元の伝統文化として公開の場で行っている地域もある。ある地域で闘鶏用の軍鶏を飼育しているB氏は「沖縄の件に関連してこちらにも批判がきていて、困惑しています」と、匿名を条件にこう語った。 「ウチは管理された公開の場所で行っていて、お金を賭けることもありません。軍鶏も栄養のあるエサを与えて、愛情をこめて大切に育てています。試合の際はクチバシにテーピングをしたり、足先の鋭い部分をカットしたりして、致命傷を与えないようにしている。ケガをした後のケアもきっちり行っています。沖縄で隠れて行われているケースとはまったく違います。  この地域の闘鶏には長い歴史があって、いまも多くの地元の人がかかわっている。それを理解しようとせずにいきなり外部から『中止しろ、禁止しろ』と言われたら、よけいに反発が大きくなってしまいます。正直言って、闘鶏の即禁止を求める愛護団体の方々とは、平行線になってなかなか話し合いにはなりません」  世界を見てみると、牛を殺さない闘牛に変わっていった地域もあり、スペインのバルセロナでは2012年に闘牛が禁止されている。また、家畜であっても飼育期間はなるべく苦痛を与えないように扱うという「家畜福祉」といった考えが欧米を中心に広まってきている。  伝統文化といえども、時代とともに変わってきている部分もある。「そもそも、動物を闘わせること自体が残酷」という意見も、今後は無視できなくなってくるだろう。 「闘鶏の伝統を守りたい」と考える側としても、まずは改善可能な点を探っていくことも必要になるのではないだろうか。 ※週刊SPA!4月2日発売号「沖縄闇闘鶏で動物虐待」より 文/週刊SPA!闘鶏取材班
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週刊SPA!4/9 号(4/2発売)

表紙の人/ 山本舞香

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