仕事

意識高そうで意味不明な肩書き。エバンジェリスト、グロースハッカーって?

バイス・プレジデント

 通常、外資系金融機関では新卒入社の場合はアナリスト、ビジネススクール出身の場合はアソシエイトとしてキャリアが始まるが、アソシエイトとして実績を残した人が就ける役職がこれ。  様々な部門に分かれているなか、各現場のトップはマネージング・ディレクター(MD)などと呼ばれ、バイス・プレジデントは第一線で活躍する課長補佐くらいの立場らしく、MDへの登竜門的ポジションのようだ。  バイス・プレジデントでも社によってシニア・バイス・プレジデント、エグゼクティブ・バイス・プレジデントといったポストがあったり、なかったりとけっこう差があるもよう。
何者?

聞き慣れない肩書きだと、「この人は一体、何者だろう?」と思ってしまう

グロースハッカー

 会社やサービスの成長(=グロース)を加速させるIT職種として、2010年頃に知られるようになったグロースハッカー。意味が広すぎてよくわからないが、マーケティング界隈の人が名乗ることがあるらしい。  決められた予算と期間の中で行うマーケティングに対し、グロースハッカーはウェブサイトやアプリなどIT的な手法でサービスなどを広めるため、予算や期間などもより流動的だという。また、マーケターと違って製品やサービスの開発にも携わる場合もあり、現場の技術的な素養も必要とのこと。Dropboxなどの成功事例がよく取り上げられがち。

ITアーキテクト

 データベースやセキュリティなどITで特化した分野がある専門家をITスペシャリストと呼ぶことがあるが、ITアーキテクトは経営的視点を持つITスペシャリストとしてITによる業務効率化などを支援する職種。  開発プロジェクトではITの専門知識を用い、最適化されたアーキテクチャ(構造・構成)を作り出し、全体の整合性を管理。企業の経営戦略に応じて運用しやすい最適なWebシステムを設計して、システムの最終的な仕上がりを左右する。  ——今回はIT系を中心に紹介したが、これらの肩書きはほんの一部である。社内のヒエラルキーや業務の多様化など、複雑な背景はあるのかもしれないが、何をやっているのか社外や業界外の人間からするとほとんどわからないのも実際どうなのだろうかと思ってしまう。<文/伊藤綾>
1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii
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