SNSで増殖中“セルフいいね!おじさん”に若者たちから「イタすぎる」の声
今や、「わかんない」「知らない」では日常生活にも支障が出るようになったSNS。これまで躊躇していたおじさんでもおそるおそる使う人が増えてきている。使いこなせる人はいいが、そこはやっぱりおじさん。自分はイケてるつもりでも、周りの若者からみればイタい行動が少なくない。つまり、SNSには明確なルールこそ決まっていないが、「それをやっちゃイケてない」という暗黙知も存在するのだ。
それがわからず、情弱なあまりにイケてるつもりでひんしゅくを買ってしまうおじさんが絶えない。なかでも最近、若者たちからクレームの声が相次いでいるのが、自分で投稿して自分で“いいね!”を押す「セルフいいね!おじさん」だ。
「自意識が高いのかなんなのか知りませんが、恥ずかしいと思わないんですかね。もはや理解不能です」
こう苦笑いをするのはフリーターの鈴木拓郎さん(仮名・23歳)。SNSでの投稿にどれだけいいね!が付いたのか気にする人は多いかもしれない。どれだけ友達が多くて人気があるのか、影響力があるのか……。
都内の飲食店でホール係として働く鈴木さんは、最近40代の店長がインスタグラムを始めて友達申請を受け入れた。
「店長は初めは普通に風景とか投稿してたんですけど、途中から『B級グルメのトップインスタグラマーを目指す』とか言って、チェーン店のさば味噌定食とかをさもグルメかのようにガツガツ投稿し始めたんですよ。そんな簡単じゃねえって呆れちゃいましたね。初めはお愛想で押してあげてたんですけど、毎回タイムラインのトップに出てきてウザいんで、もうミュートにしてます」
このように意味不明な投稿を繰り返し、まったくいいね!が付かないおじさんは珍しくない。そこで店長が次にとった行動とは……。
「自分で自分の投稿にいいね!を押し始めたんです。いいね!の数は、“セルフいいね!”のひとつだけ。ああ、この人はマジで友達いないんだろうなあってかわいそうに思いました」
そんな、自分でいいね!を押すことがダサいということに気づかない例は少なくないらしい。会社員の松本洋介さん(仮名・25歳)も、職場のセルフいいね!おじさんに悩まされている。
「上司の趣味がボディビルなんですけど、インスタとフェイスブックで洗面台の前でタイマーで自撮りしてる写真を上げて、自分でいいね!押してるのが本当にイタくて。しかも投稿した次の日に『オレの昨日の上腕二頭筋どう?』とか聞かれてもねえ。本人いわく、インスタやってるとナンパしやすいらしいんですが。まあ、ビルダーはナルシストですから、いいね!押したくなるのはわかるんですけど……」
SNS上で「セルフいいね!おじさん」が増加中
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