野菜や果物は「コールドプレスジュースで飲むと栄養価が高い」は本当なのか? 実は実験結果がひとつもない!?
次から次へと、よくわからない欧米発の横文字の健康法が乱立する昨今。アメリカンセレブの間で流行し、日本に輸入されたデトックス法「ジュースクレンズ」。そこで飲用するのが、多種の野菜や果物を低速回転のジューサーで熱を加えず、ゆっくりと時間をかけて圧搾する「コールドプレスジュース」。
熱でビタミンを壊さず、多くの酵素を無傷のまま体内に取り込める上に、野菜不足を一気に解消できるという触れ込みだが、実は普通のジュースと栄養を比較した実験結果はひとつもないと、『一生リバウンドしないパレオダイエットの教科書』の著者・Yu Suzuki氏は語る。
「低温であれば栄養価が高くなるわけではないのがビタミンの難しさ。例えばトマトは熱を加えたほうがリコピンの量が増える。コールドプレスジュースで栄養価が高くなるか否かは食材次第ですね」
では酵素についてはどうなのか。
「食品から摂取した酵素は、胃でアミノ酸に分解されるのでどのジューサーであろうが無意味です」
かくいうSuzuki氏はスムージー派。
「食材をミキサーでかき混ぜて細かく砕いただけなので食物繊維がしっかり残っているからお腹の満足度も高い。コールドプレスは果汁のみ。野菜や果物は皮ごとフルで味わってこそです」
【Yu Suzuki氏】
パレオダイエッター。編集者・ライター。NASM(R)公認パーソナルトレーナー。著書『一生リバウンドしないパレオダイエットの教科書』(扶桑社刊)がヒット中
― 欧米の健康法は日本人に効かなかった ―
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