デジタル

安物のスマホ充電器の危険性。そのケーブル、大丈夫?

 充電難民。筆者はスマホの電力切れに悩む現代人を、時折そう呼んでいる。むろん、自分もいつ充電難民になるか分からない。スマホは電力がなければただの平べったい箱である。そのあたり、現代人は脆弱だ。どこかでスマホを充電しなければ生きていけないのだから――。  が、愚痴を言っても始まらない。現代人であればこそ、いついかなる時でもスマホを充電できるよう備えておきたい。ところが、オンラインショッピングで安く手に入れたスマホ充電用品が思わぬトラブルを発生させてしまうということも……。
スマホ充電器

ネットには格安でスマホ充電用品が売られているが、なかにはとんでもない粗悪品も…(※画像はイメージです。以下同)

スマホ充電用品の注意点…急に充電できなくなる!?

 まずはiPhoneの充電について。iPhoneとはもちろんAppleの製品であるが、このAppleは非常に厳格な「MFi認証」というものを設けている。  そもそもAppleという会社は、充電ケーブル等の付属品に対しても高い技術水準を要求する。安かろう悪かろうの製品に対しては公式認証を与えず、Apple製品に接続しても使用できないよう施しているのだ。  MFi認証が与えられた充電ケーブルには、Appleから供給されたチップが組み込まれている。だが、Amazonなどの通販サイトで安く売られているケーブルの中には、MFi認証を取得していないものも存在する。こうした製品での充電は不可能と考えていいだろう。  こう書くと、「そんなことはない。MFi認証とやらのないケーブルでもちゃんと充電できるぞ! ほら、見ろ!」と言われ、証拠画像を送られるかもしれない。確かに、今この時点では特に支障がないように見える。だが、OSがアップデートされた途端に今までのケーブルが使えなくなったということがよくある。Appleはちゃんと非認証製品を確認していて、OSアップデートの度にそれをブロックしているのだ。

Amazonでは安易にポチらず、家電量販店で買うべき

電池切れ

ケーブルを差していたはずなのに、まったく充電できていない……なんてこともありうる

 中には、こんな例もある。とある業者が、クラウドファンディングに充電ケーブルを出展した。クラウドファンディングとは世界中のネットユーザーから出資金を募る代わりに後日製品を配送する仕組みだが、製品開発者は出資金を得てから製品の量産化に着手するというケースが大半だ。  ここで誤算が出ることも当然ある。その充電ケーブルの電源コネクタ規格はAppleのLightningだが、なんと出資金調達後にAppleのMFi認証審査から弾かれてしまったのだ。チップが供給されないため、製品の出荷は遅れに遅れた。出資者からは矢の催促である。  それに耐え切れなかった開発業者は、認証を得ていない製品を生産して出荷した。ようやく届いたその充電ケーブルは最初のうちは役目を果たしたものの、OSのアップデートと同時にただの紐と化した。  これと同じことは、Amazonで買ったケーブルでも起こり得る。だからこそiPhoneやiPadに使用するためのケーブルは、対面販売の家電量販店で購入したほうがベターなのだ。
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モバイルバッテリーから白煙が!?
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