カーライフ

雪上ドライブでボルボの限界領域を試してみた

今シーズンは全国的に降雪量が異様に多く、豪雪の被害に遭われた方々にはお見舞い申し上げますが、下流自動車評論家のマリオ高野は雪が多いと聞くだけでワクワクしてしまいます。なぜなら雪上ドライブは、クルマ好きの積年の夢を、簡単に叶えてくれるからです マリオ高野=文 Text by Mario Takano 池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu 雪山 クルマ好きにとっての夢とは、「クルマを自由自在に操ること」と「クルマの性能をフルに発揮させること」の2つに尽きます。  タイヤを滑らせクルマを横滑りさせつつ、なおもクルマをコントロールする状態を維持することは、運転テクニックの頂点にあるといえ、多くのクルマ好きにとっては永遠の憧れであり、目標なのです。  また、クルマ雑誌の世界では45年ほども前から「限界領域の挙動」について評価することがクルマの性能評価の最重要ポイントであると認識されてきたため、タイヤが滑り出すような状況でクルマがどんな動きをするのかを見極める行為も、憧れの夢の世界なのであります。  しかし、現代のクルマはバカなドライバーがアホなことをしても、なるたけクルマが危険な状態にならないような徹底した安全志向のセッティングがなされているため、よほど無茶をしない限りクルマが横滑りをする状態になることは、まずありません。もしそういう状態になったとしたら、それはすべての限界を超えた大事故寸前の危機的状況に陥っていると言えます。  技術の進歩により、クルマ好きは夢を叶えることが難しくなっており、そういう部分もクルマ離れの遠因になっているのかも知れません。  しかし、そんな遠い夢も雪や氷の上なら簡単に実現できるのです!  滑りやすい路面の上では、普通のアスファルトでは時速100km以上出さないと起こりえないことが時速10kmぐらいの低い速度でも起こるため、ちょっと荒っぽい運転操作をすると簡単にタイヤが滑ります。曲がる方向とは逆にハンドルを切りながら後輪を横滑りさせ、普段はどう頑張っても垣間みることさえ叶わなかった「クルマの限界領域」が手に取るようにわかるのです!  過日、北海道の旭川市で行われたボルボの試乗会でも、そういう夢の世界をことごとく体験できました。  ボルボというと、日本では「高級ブランド」や「北欧的オシャレ」などがイメージされますが、クルマメディア的には「安全性」について細かく確認することが伝統的に行われております。  要するに死ぬほどブッ飛ばして「限界領域」を探ることに命を削るわけですが、雪の上ならそんなことをしなくてもすぐに限界に達するので、ボルボならではの安全性の高さを簡単に体験できました。  というわけで、【後編】では試乗レポートをお届けいたします。 後編に続く⇒https://nikkan-spa.jp/161004 ― クルマ好き垂涎の雪上ドライブでボルボの限界領域を試してみた!!【1】 ―
1973年大阪生まれの自動車ライター。免許取得後に偶然買ったスバル車によりクルマの楽しさに目覚め、新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、自動車工場での期間工、自動車雑誌の編集部員などを経てフリーライターに。その後、群馬県太田市へ移住し、現在は太田市議会議員に。X(旧Twitter):@takano_mario
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