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なぜ食べログは嫌われるのか? 飲食店で実名で批判する実情

 ある飲食店オーナーがSNSに投稿した“点数操作疑惑”をきっかけに、次々と不満が噴出。グルメ情報サイト・食べログに批判が集まっている。なぜ食べログは嫌われるのか。飲食店の主張を聞くとともにその原因を探った。
食べログ

公取委は「食べログ」「ぐるなび」などグルメサイトの実態を調査中(朝日新聞10月10日付)

口コミなのか宣伝か。ビジネスモデルの矛盾が疑惑を生む

 国内最大級のグルメサイト・食べログに今、疑惑の目が向けられている。ことの発端は10月5日にTwitterに上げられた飲食店オーナーの投稿。「うちの店、評価が3.8になって喜んでたら、次の日急に、クチコミ数は変わってないのに、評価だけ3.6に下がっていた。そしたら、食べログから電話きて、年会費払えば元に戻すし、評価を上げるって言われた」。  この投稿が拡散されると「食べログの評価がお金で買えるのは飲食業界あるある」「お金を払えば悪い口コミを削除するという営業を受けた」など、飲食店の不平不満が多数噴出、大炎上した。4日後の9日には、公正取引委員会が複数のグルメ情報サイトの実態調査に乗り出すと発表した。この騒動に対し、食べログを運営するカカクコムは自社HP上で「有料サービスの加入によって飲食店の点数やランキングが変動することは一切ありません」との旨の見解を示し疑惑を完全否定している。  火のないところに煙は立たないと言うが、実名で食べログ被害を訴える人がいるのも事実だ。
食べログ

食べログHPのトップページに表示される「掲載店舗数」「レビュー数」「投稿写真数」の規模の大きさに驚かされる

反逆の狼煙を上げたアンチ食べログ飲食店

 東京・吉祥寺のタイ料理店「クゥーチャイ」のオーナー・深津飛成氏はこう話す。 「食べログ本部に有料掲載を断った翌日に評価が3.8から3.4に下げられ、80件近くあった口コミも60件台に減りました。後日、本部の説明は『採点基準の変化』と『正確性を欠く古い口コミは削除』。しかし、近隣のタイ料理店の口コミ数や評価はまったく変動しておらず、理由を聞いても『わからない』の一点張りなんです。  私の店の評価や口コミ数に関しては説明できるのに、他店のことは一切不明。それでも懲りずに有料会員の勧誘って。厚顔無恥にもほどがあります。  有料プランと同額の月額3万円を支払う代わりに店舗情報の掲載削除を依頼しました。でも、本部の答えはNOでした」
タイ料理店「クゥーチャイ」の深津オーナー

タイ料理店「クゥーチャイ」の深津オーナー。「メリットがないので、食べログに関係なく営業は一切断っています」

 広島県にあるラーメン店「中華そば矢野家」の店長・矢野孝二郎氏も嫌悪感を露わにする。 「連日、複数の代理店から営業の電話が鳴りっぱなし。正直、営業妨害に等しい。何度断っても『有料会員になれば店舗情報を上位表示でき、マイナスの口コミを削除できる』というマニュアル一辺倒の営業トークなんです。人のフンドシで相撲を取ってお金まで徴収する。そんなアコギな商売には苛立ちしか覚えません。  神様にでもなったかのような、グルメ通気取りのレビュアーに迷惑している飲食店は多い。食べログにお金を払うよりアフリカ難民に寄付したほうが堅実ですよ」
ラーメン店「中華そば矢野家」の矢野店長

ラーメン店「中華そば矢野家」の矢野店長

飲食店にもユーザーにも誠実さを欠く

 月間総ページビュー数は約20億4870万PV、月間利用者数は約1億1877万人を誇る食べログ。国内レストラン89万軒以上が登録され、総口コミ数は約3200万件(’19年9月現在/食べログ媒体資料より)。圧倒的な規模にもかかわらず、今回の騒動で擁護する声がほとんど聞かれないのは異常とも言えよう。  なぜここまで嫌われるのか。「飲食店にもユーザーにも不誠実」と指摘するのは、ファイナンシャルプランナーの中嶋よしふみ氏。まずは利用者側から。
ファイナンシャルプランナー・中嶋よしふみ氏

ファイナンシャルプランナー・中嶋よしふみ氏

「口コミサイトは本来、ユーザー側あるいは中立的な立場での運営が求められます。しかし、食べログは宣伝サイトでもある。サイトの『標準』ページで、有料会員の店舗が優先的に上位表示されるような広告を販売しています。  広告料を取ること自体は悪くないですが、口コミサイトを謳っている以上は矛盾でしかありません。広告料で表示順位が変わるページの存在を知らない多くの利用者が、『レビューの削除や掲載保留』『有料会員の優先的表示』といった店側に有利に働くサイト運営を目の当たりにしたら、裏切られた気分になるのは自然なことです」 食べログ
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飲食店側の問題は深刻
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