結婚式でのトラブルは当事者だけではない。つい先日、とんでもない現場に出くわしてしまったという未来さん（26歳・OL）は、「幼馴染の結婚式に行ったんですが、思い出すだけで胃が痛くなります」と語る。 　未来さんの幼馴染のAさんはモデルの菜々緒似の超美人。色白でいかにも男ウケが良く、古い表現ではあるが “魔性の女”タイプだという。 「幼稚園の時からモテモテでしたね。小4で初彼氏、中学の時にはファンクラブがあったり。常に本命の彼氏と次を狙う男たちと都合の良い男が数人いる……みたいな子でした」 　数々の男と付き合い、突然「若いうちにママになりたい！」と婚活をはじめた彼女はいとも簡単に婚活アプリで好条件の男と結婚することになった。 「旦那さんの顔は普通だけど、慶応ボーイの広告代理店勤務だからかなり優良物件ですよ。普通はAみたいな子って女に嫌われるんだけど、Aは絶対に友達の男は取らないから嫌われない。女友達も多くて、結婚式は終始なごやかなでした」 　そんなムードの中、披露宴も終盤に差し掛かる頃、彼女側の参列者の男性が突然号泣しだした。 「親族でもないし、40手前のイケメン風がずっと泣いてるからおかしいなあとは思ってたんですが、よくよく見たらAの元カレだったんです。しかも不倫……。2年前に付き合ってたんですけど、Aは完全に遊びというか『既婚者と付き合ってみたい』程度だったんです。でも、彼の方が真剣になりすぎちゃって『離婚する！』ってところまで話が進んでしまい……。一方でAはそんな気はサラサラないからすっぱり別れたんだけど。まだあっちは未練があったみたいですね」 　そんないわくつき人物をなぜ式に呼んだかと言うと、号泣男はAさんの直属の上司。仕事の関係性上、呼ばないわけにはいかなかったのだ。 「私を含め新婦側はみんなその話を知っていたからいいものの、2年も前の話だからまさかまだ引きずっているとは思いませんでしたよ。Aは元カレに『そんなに泣かないでくださいよぉ』なんて言って、もう飄々としてましたが、新郎の友人に式の帰りや二次会で『あの人なんで号泣してたの？』『Aちゃんのストーカー？』なんてひっきりなしに質問されて困りました。そりゃ、おかしいですもんね。人の結婚式で冷や汗をかいたのは初めての経験です」 　離婚まで考えてしまうほど好きだった女性の結婚式に参列しなければいけないのは確かに辛いのはわかるが、フォローせざる得ない周りも大変だ。 　結婚式のトラブル話を聞くたびに、自分の時は面倒がないように2人っきりで海外で挙式をあげたいなぁ……なんて、ぼんやりと妄想してみるが恋人すらいない現実にブチ当たる筆者だった。＜取材・文／吉沢さりぃ＞
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』（イースト・プレス）、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』（ともに彩図社）などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X（旧Twitter）：@sally_y0720